2019年07月04日

都市大学付属小学校の4年生が1年を通して毎年実施している食育講座「ミクニレッスン」が開催された。


「心と気持ちが元気になる! ミクニレッスン」は、都市大学付属小学校(重永睦夫校長)の4年生が1年を通して毎年実施する三國清三シェフによる食育講座で、2011年から始まり今年で9年目、今回で100回を迎えた。

江戸東京・伝統野菜研究会としては第1回から講師として依頼され、生産者メンバーの宮寺光政さんとともに、江戸東京野菜を初め、東京の野菜を、三國シェフが取り組む地産地消に沿って、生徒たちに伝えている。





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今回も大勢の保護者(2クラスで61名)が授業参観に来られていた。

ミクニレツスンをプロデュースしている松木直也さん(豆豆社)の司会進行で始まった。
三國シェフがあいさつで、「今回の三國レツスンのテーマは ”東京野菜の料理を食べてみよう!”

今日は ”東京の野菜を知ろう” で、特別講師として宮寺さんと一緒に紹介された。

令和元年度の第1回は東京の農業について説明する。
都市の中にある都市農業、中山間の農業では、東京の山について質問、高尾山などの答えが出るが、御岳山を事例に山の中腹でも野菜が栽培され、また、東京にある島で知っている島を質問する。島ではバナナやパイナップルも栽培されていることを説明。東京の中央卸売市場に入荷する野菜で、ブランド野菜以外は何でも栽培されていることを説明。






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各テーブルには、東京産野菜が並べられた。
この野菜、「東京野菜カンパニー」が東京の生産者から仕入れたもの。

今回も、地元世田谷のイタリアン、ジータの福田耕二シェフが食べ比べのナスを切ったりして、お手伝いをいただいた。

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江戸東京野菜の寺島ナスと、交配種の千両ナスの食べ比べをさせて、率直な意見を各班代表に発表させる。
昔は、子供の嫌いな野菜の代表として、ナス、ピーマン、ニンジンだったが、現在、子供たちはニンジンは甘くて大好きな野菜になった。

最近の野菜によっては、甘い、みずみずしいなどの方向に改良が進み、野菜本来の味が無くなって、一年中栽培されるから、野菜の旬が分からなくなっている。

寺島ナスは、癖のある味であることを千両ナスとの違いで理解していた。寺島ナスは小ぶりで硬いナスだが、加熱するととろみが出て美味しい野菜であることを説明した。

普段は家庭ではあまり使われないが、レストランなどで使われる野菜として、カーボロネロ(黒キャベツ)、スティクセニョール、ビーツ、コリンキー等について説明。イタリアンの福田シェフも使っているという。





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三國シェフが四谷のオテルドゥミクニで作ってきた、
色々な東京野菜を使った「ラタトゥイュジュレ」が出された。

トマトジュースをベースに、トウモロコシ、エダマメ、キュウリ、カボチャ、玉ねぎ、莢エンドウ、カブ、ニンジン、ナス、オクラ、ズッキーニ、ビーツ、ミニトマト、ゴーヤに、ハーブのバジルが乗っていた。

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この年頃の子供は、野菜の嫌いな生徒が多く、今回も三國シェフから「野菜の嫌いな子は手を挙げて!」
に、5分の1ぐらいの生徒から手が挙がった。

三國シェフからは「無理しなくていいけど、努力してみて・・・」

保護者の皆さんは、英語教室に移って、「ラタトゥイュジュレ」を召し上がっていただいた。





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栽培指導をされる宮寺さんには、トマト栽培をしている農家、そこでトマトの話が・・・





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三國レツスンのスタッフには、ソシエテミクニの岡本孝一さんと檜垣依子さん。中央はVEGRIA FARMの由井和也さん。授業の前に納品された東京産野菜を班別に分ける作業。

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四谷のオテルドゥミクニで作ってきた、「ラタトゥイュジュレ」。

授業で使った野菜(寺島ナスを含む)は、生徒が自宅にお土産として持ち帰った。

全員分まではなかったが、この機会に寺島ナスや馬込半白キュウリや、東京ウド、八丈オクラなどの江戸東京野菜を保護者の皆さんにも知っていただく機会になればと願っている。


追録


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今回の特別ゲストには、佐藤啓二常務理事(一般財団法人都市農地活用支援センター・統括研究員)で、ミクニレッスンが「農」の機能発揮支援アドバイザー派遣事業において、同支援センターアドバイザーの大竹と宮寺を派遣しているわけで、ミクニレツスンの内容などについて視察に見えたもの。

佐藤常務は2013年、都立農芸高校で講演を行ったときに、見に来ていただいて以来だった。

もう一人が、三國シェフのお嬢さん珠杏(ジャン)さん、
珠杏さんには何度かお会いしていて、慶応大学、大学院を卒業、現在オーストリアに留学、ウイ―ン大学院生で、日本に一時帰国中、オテルドウミクニの後継者に決まっているので初めて参観された。

ジャンさん名はソースの神様ジャン・トロワグロ(Jean Troisgros)からいただいた名前だと、三國シェフは著書「料理の哲学」に書いている。

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2クラスの授業終了後、図書室において、山本先生と桐組担任の宮下裕美先生、桜組担任の小林大将先生、鍛代先生。
スタッフの松木さん、宮寺さん、由井さん、福田シェフ、大竹とで、授業についての意見交換を行いました。


posted by 大竹道茂 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 三國シェフと江戸東京野菜
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