9月9日(月)の深夜首都圏を襲った台風15号により、千葉県に広域停電が発生し、それが長期化した。
屋根瓦を飛ばされて、ブルーシートを張った家々の復旧も追いつかないとの報道がされている。
台風15号は三浦半島付近を通過と気象庁が発表しているようだが、天気図を見ると、9日3時に鎌倉市を直撃している。
鎌倉大根の普及活動をしている鎌倉市佐助で大根料理の店・福来鳥の佐藤女将に10日に電話をしてみると、鎌倉大根の伝説のある「佐助稲荷神社」に大きな被害が出たとのことで、伺った。
太い杉が何本も折れて新築中の拝殿にも、
折れた太い杉の枝が銅板の張られたばかりの屋根を直撃した。
行ったときには、杉の木は切り落とされ被害のあった所は
ブルーシートがかけられていて、参道も歩けるようになっていた。
拝殿の奥にある本殿は通行止めで行くことができなかったが、
本殿も太い木の直撃で押し潰されたという。
朱の鳥居をいくつも潜り抜けて階段を登って拝殿に向かっていくが、
途中で太い杉が折れていた。
本殿に向かっても2本の太い杉が倒れて、
石段も崩れているところがあった。
佐助稲荷の先をさらに登っていくと銭洗い弁天があるが、そこからさらに急な坂道を登っていくと、源氏山公園がある。
そこに源頼朝の像があると云うので、福来鳥の武藤さんに案内してもらった。
佐助稲荷神社に伝わる鎌倉時代の大根は、由比ケ浜の稲瀬川河口付近に生えている。
稲瀬川の碑には、平氏討伐に出陣する弟範頼をこの地で見送ったとある。
その時、頼朝の足元に鎌倉大根は生えていたのだ。
樹木が繁茂していて方角は分からないが、頼朝は由比ケ浜を見下ろしているようにも見える。
山の上の落葉樹が根こそぎ持っていかれ、谷底に落ちていった。