2020年02月11日

東京會館和食の鈴木直登総料理長「黄綬褒章を受章記念、新春特別グルメ会」にご案内をいただいた。


令和元年度秋の叙勲で、東京會館和食の鈴木直登総料理長が黄綬褒章を受章されたことから、新春特別グルメ会を開催すると、ご案内をいただいたの11月だった。

鈴木総料理長に、初めてお会いしたのは、2013年のすきや連の例会が、ホテルオータニの「岡半」で行われたときに、

ゲストとして卓話を依頼されて江戸東京野菜のお話をさせていただいた。
その時に紹介をいただき、鈴木さんから「東京會館 おせちと節句料理」(平凡社)出版パーティーにご案内をいただいた。

2014年に、厚生労働省の卓越技能章「現代の名工」を受章された。

2017年には如水館で「四條流庖丁式・蓬莱の鯛」の奉納を見せていただいた。

また、2019年9月には、すきや連の例会が新装なった東京會館の和食「八千代」で開催され、東京會館独特のすき焼きを鈴木総料理長に作っていただいている。

秋の褒章は2019年11月3日の文化の日に発表された。鈴木さんは、多年にわたり調理の仕事に精励されてきて、人々の模範たるべき者として授与された。






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新春特別グルメ会は、千代田区一ツ橋の如水会館(東京會館運営) 3階の松風の間で開催された。

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挨拶で鈴木総料理長は、東京會館に勤めて今年で47年だそうで、東京會舘では以前プルニエの支配人をされた方が67歳まで勤められたそうで、二番目に長い。
来年は東京會舘が100年を迎えるが、半世紀は勤めたいと云いう。

「2014年の「現代の名工」をいただきましたが、それを目標に働いてきました。

今度、頂いたのは、世の中への責任を強く感じています。このように多くの皆さんに来ていただけたことに、感謝しておりますので、今日はスタッフ共々、皆さんに楽しんでいただける正しいお料理を用意いたしておりますので、ごゆっくりご歓談をいただければ幸いです。」






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来賓のあいさつの後、ステージではトークショーが始まった。
会場に映し出された、2016年NHK放送のニッポンの里山「トチノキの森が育む サケの故郷 新潟県村上市」

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ゲストは、現在、BSブレミアム「ニッポンの里山」を手掛けている NHK エンタープライズ 制作本部 自然・科学番組 エグゼクティブ・プロデューサー.小野泰洋氏(写真中下)と、世界的な水中写真家中村郁夫氏(写真右下)。

トーク
小野氏「鈴木さんは何度か番組に出演していて、里山の絶景から絶品料理が生まれるという特集を行った。そこで鈴木さんに里山の料理をお願いした。
豪華な料理ができると思ったら、乾物料理ばかりだった。


鈴木さん「今は、旬がなくなり冬でもトマトやキュウリを食べていますが、本来の日本の食べ物は、春は苦いも、夏は体を冷やすもの、キュウリやナスなど、秋には太陽を浴びて土の中にある、カロチンを含んだ、根菜類を食べる。冬は鉄分が多く含まれている乾物を食べるのが、日本の四季の食べ方です。

昭和50年代から交配種の時代になり、季節の野菜が一年中栽培されるようになったことで、四季の食べ物と云うのが何かわからなくなってしまった。





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乾杯は三菱商事の元副社長の鍋島英幸さん。
乾杯は、酵母の泡、「甲州」で

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「鈴木直登 黄綬褒章受章記念」の御献立






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鈴木さんがわざわざ席までご挨拶に来てくれた。
鈴木さん、叙勲おめでとうございます。

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一、世界の味覚 
ピルピル、鐵蛋(テッピン)

ピルピル(写真右下)はスペインの料理で鱈の塩漬けを発酵させた。
鐵蛋とは固い玉子のことで、ピータンと同じようにウズラの卵で。
鱈の皮のゼラチン質をオリーブオイルとニンニクで炒める。

今日は、パンを用意してあるのでそれにつけて食べると、
シャンパンにも合う。

トークより
鈴木さん「美味しいものを作るのはプロなら難しいことではないが、正しいものを作るというのは難しい、私の原点はおふくろの味で、身体にしみ込んでいます。母親は子供に危険なものは食べさせない。
このような席で初めていうが、店では、お昼はおふくろの味を出す。夜は郷土の味を出すと、お店は長持ちする。これが私の料理の基本です。


小野氏「鈴木さんの料理の基本の一つは、自然を味わう、自然から恵みをいただく。自然を大切にするのが料理に表れている。

 



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勅題『望』
一、春の海
鳴戸さよリ、伊勢海老、ちりめん生うに

さよりは、おめでたい席には使わないが自分のだから使った。
昔、伊勢志摩観光ホテルの総料理長をされた
高橋忠之先生との思い出を料理にしたもの。

會舘の海老で作ったマヨネーズドレッシングと
カクテルソースと、アボガドのソースの上に乗せた。

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「望」の月をカボチャで抜いた。
偶然にも今年の勅題は「望」で、よく若い人には、
夢ばかり見ていてはだめ、希望と辛抱と云う棒を持ちなさい。
とよく言っている。

トークより
鈴木さん「料理は健康にするためにあり、旬のものを食べるのが良い。

冬には、鉄分が不足するから根菜類を食べ、春になると山菜など芽が出てビタミンを求める。
その季節になると、その季節の旬のものを食べたくなる。
酸性のものを食べたら、アルカリ性の作物を食べる。本能で食べたら、次に理性で食べる。本能が3割、理性が7割で食べるのが、一番健康的な食べ方なんです。
このように食べていれば未来につながると思います。」


交配種で一年中栽培されているものが多くなったが、本来の旬の時期のものが栄養価が一番高く、旬を知っておくことは重要。






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前菜
一、日本の里山
夫婦柳葉魚、海ぶどう・白魚蒲鉾、岩茸山葵寄せ、曙飽

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夫婦柳葉魚(シシャモ)は、昨年の12月に北海道に頼んでいた。
オスとメスを一緒に食べるのが一番贅沢な食べ方。

海ぶどうは、温かいところの海で育つので、
冷蔵庫に入れるとやせてしまう。
ぶどうだから、グレープフルーツの皮を器にしました。

白魚のかまぼこ、たくさん捕れた時に杉板に着けていたが、
これは着けていません。
春は曙から、曙アワビとして技術の継承として作りました。
日本酒とワインはこだわりのお酒をセレクトしました。

トーク
司会「最近見られるのが、アレルギー体質の方とか、肥満の方とか、糖尿病が急増しているようで、昔は珍しい病気だと伺っています。食事を見直していただく時期が来ていると思いますが。

鈴木さん「皆様の家庭で見直さないといけません。
家庭の料理は大切で、外食の美味しい料理ばかり食べていてはダメなんです。
美味しい、好きな料理ばかり食べていると医療費が高くなってしまいます。

人に良いと書いて食べると云うことです。」







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一無双網 
天然真鴨、冬葱

今年、新潟の天野川流域の天然真鴨

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トークより
小野氏「鈴木さんの世界観はどうして作られたんだろうと考えたときに、幼い時に育った故郷の原体験が、まさに今の料理を表現していると思います。
鈴木さんの故郷を取材した番組があります。」


司会「自然にこだわり、水にこだわり、健康にこだわる鈴木さんのVTRを用意しました。

スクリーンにはニッポンの里山「トチノキの森が育む サケの故郷 新潟県村上市」。
鈴木さんの故郷を取材したVTRが流された。






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一、海の噺
本鮪江戸造り、白波烏賊

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青森の本鮪で江戸造り(7点造り)、
ワサビを真ん中に入れて折りたたんで食べるのが江戸の食べ方。
槍イカに海藻を入れて、輪っかにしたものと波にしたものです。

トークより
司会「和食の力、里山の力を未来に伝えていくには、私たちはどんなことをしたらよいのでしょう。」

鈴木さん「150年前のものを1週間に1〜2時間でも使うようになれば、孫の時代曾孫の時代までは持つと思っています。」





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一、伊勢参り
松阪牛、金と銀

一、早春の散歩道
土筆、独活、蕗の薹、嫁菜、田芹

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松坂の、牛銀と和田金という有名なすき焼屋さんになぞらえて

早春に散歩をしたら、土筆が出ている、蕗の薹も出ている。
というように春を感じていただけれはと思います。
味噌のドレッシングで食べてもらうようにしてあります。

トークより
小野氏「そこに行ってそこのものを食べる地産地消、わざわざガソリンを使って運ばれてきた鮮度の落ちたものを食べるよりは、出かけて行って食べることも大切だと思っています。
第二の鈴木さんを育てるには、子どもたちに体験させることが大切だと思っています。」


地産地消、東京の伝統野菜「江戸東京野菜」の場合は、東京に来て食べていただくおもてなし食材と申し上げている






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一、湯けむり
甘鯛黄金蒸

ちらし寿司と伊勢海老の味噌汁、
一、結びの神

黄色(黄綬)いのをいただきましたので、黄金蒸しで、
甘鯛を蒸しものにしてある。塩卵を玉子豆腐のように作った。

「結びの神」は、お結びを3個作った。
おにぎりは、
お母さんが握るもの、お結びは旅に出る人が持っていくもの。
塩結び、味噌結び、醤油結びの3点セットに花豆・・・・

トーク
世界的な水中写真家中村郁夫さんが紹介される。
里山と同じように里海が大切だと云うことを話された。






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一、特製デザート

伊勢崎の苺

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伝統的な日本奇術「手妻」を継承する数少ない
マジシャン藤田新太郎一座が会場を和ませた。。

posted by 大竹道茂 at 00:12| Comment(0) | TrackBack(0) | イベントの紹介
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