今年2月に、中村正明先生(関東学園大学経済学部教授) がコーディネーターをして開催された「東京ファーマーズイノベーション2019」で、若い東京の農業後継者の皆さんにお会いしているが、
その後、一人ひとりの圃場に伺おうと思っていたが、先日府中まで行くことがあったので、途中、国立の西野農園の西野耕太さんを訪ねた。
西野農園の圃場は、自宅から連担している。
国分寺崖線から分かれた崖線は、甲州街道に沿って谷保天満宮、そして西野農園の辺り、谷保の城山歴史環境保全地区から立川崖線に繋がっていて、崖線の上にある畑から見下ろしたところに、水田が広がっている。
この辺りは水が豊富で、崖線から湧き出る清水と、多摩川から取水した用水とが流れているが、西野さんの話では、湧水は冷たくて稲作には向かず、用水の暖かい水を使っているという。
西野さんは、小家族用の1合と3合のコメ袋に入れて、”きぬひかり” を “東京米” ブランドで販売している。
米袋には東京米について、「東京都国立市で13代続いている西野農園にて、低農薬、低化学肥料にこだわり、栽培しました。国立市以外には、ほぼ出回らない貴重なお米です。」とあり、まさに農業青年の ”耕太ブランド“ だ。
今年の天候は、西野さんの畑も影響を受けたようだ、長雨と猛暑により、城山公園の崖線下の圃場では例年栽培している枝豆が、実がつかなかったそうで全滅だったとかで、圃場は綺麗に片付けられていた。
三代前のお祖父さんは、崖線からの湧水を利用してこの畑でワサビを栽培していたそうで、リヤカーで甲州街道を神田市場へ持っていっていたという。値が良かったと伝え聞いているという。
近くでは、三鷹市の野川沿い「大沢の里」と、調布市の都立農業高校神代農場でワサビを栽培している。
圃場の脇を、多摩川からの用水が音を立てて流れていた。
屋敷前の圃場は、城山公園に連なる一帯で、崖線の上の大地で、野菜を栽培しているがこの時期は、秋作を定植する前の端境期で、良く耕してあったが、江戸東京野菜にも興味を持ってくれている。
今年は、フランスのジャガイモを栽培したとか、メークイン系のグレインと云う品種。
肉ジャガやフライドポテトでも美味しいという。
他では栽培していないようなものを、種苗会社のカタログから選んだという。
秋ジャガもこれから栽培するという。
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グーグルマップを西(左)に1キロメートル移行すると、
ママ下湧水公園の隣にある佐伯寛さんの水田がある。
西野農園は、素晴らしい景観と環境の中にあり、
秋作の頃に改めに伺おうと思っている。