渡戸章さんが採種をしているところを、先月、当ブログで紹介した。
練馬大根が収穫の時期を迎えると、
必ず渡戸さんがテレビで紹介されるほど有名人で、
練馬大根ばかりか江戸東京野菜の事は、お元気な長老(86歳)に、
色々とお話を伺っている。
練馬大根の播種は、8月の末から始まるが、近年の夏場の猛暑から、
9月に入ってからでなと発芽しないケースもある事から、
渡戸さんに電話で、聞いてみた。
8月末に一部蒔いて、時期をづらして蒔いていくそうで
8日1日からは地元の小学校3校が種まきに来ているという。
4日の9時半頃に伺うと、表で電話をしている所だった。
今日は、北町小学校で、歩いてくるから、もうすぐ来るよ!
とのことだった。
通りの向こうのハウスを覗いたら、キュウリが整然と植わっていた。
キュウリは、6月から7月に出荷していたが、
この時期に定植したのは、昔の余蒔きみたいなものだという。
交配種の「ゆうみ(結実)」は、
この季節に植えるのに向いているという。
江戸からの農業では、新宿区の落合、豊島区の長崎辺りは、
キュウリ栽培では先進地だったという。
落合節成、豊島節成は、半白キュウリとば違って、
濃い緑のキュウリで、この辺りでも栽培し渡戸さんも若い頃、
昭和30年代初めの頃までは神田市場にもっていっていたという。
葛飾の高砂や金町辺りは、”よしず栽培”をやっていたが、
練馬では、”よしず” ではなく、笹の葉を霜よけに使っていた。
農業資材の点でも、大きな差があって、
神田市場に金町の荷があると、持って行ったものは半値ぐらいで、
金町の荷のないところに持って行ったりもしたと云う。
全員が整列して、渡戸さんに挨拶。
渡戸さんが一人ひとりに練馬大根の種を配っていく。
見せてと云ったら、みんなが手を出して見せてくれた。
配られたのは、6粒。種を持ってマルチが敷いてある圃場に移ると、
上の画像をタップする
一つの穴に3粒、自分の前の2っの穴に蒔いて、土をかけた。
クラスごとに、種まきを行っていて、
しばらくしたら次のクラスが入れ替わりに圃場に入った。
上の画像をタップする。
農家の見学で生徒たちは渡戸農園の広い屋敷内を見て回り、
農具類の説明もあった。
9月1日には、練馬区立北町西小学校3年、理科の授業で行った、
渡戸農園での種まき授業が同校のブログに掲載されていた。
「学校日記」
大根の種まき、心を込めて感謝の気持ちを行動でもあらわす。
自ら行動する姿をほめる。立派に責任を果たした3年生
2日には、開進第一小学校の種まきが行われる予定だったが、
午前中、雨が降っていたので中止となり、7日に変更になった。
上の画像をタップする。
練馬大根は4日で発芽すると聞いているが、
8月30日に渡戸さんが蒔いたもので、5本から8本の芽が出ていた。
渡戸さんの話では、
9月25日頃になったら間引き菜として販売するのだという。
練馬大根の間引き菜を楽しみに待っているお客さんは多く、
間引き菜の味を知る方々は多く、皆さん楽しみにしているという。