2021年02月05日

メープルシロップの原液、イタヤカエデの樹液を採取する現場をリポートする。


檜原村で、江戸東京野菜の白岩うりや、お稲のつる芋を栽培している鈴木留次郎さんが

冬はメープルシロップを作っていると聞いていたので、樹液を採りに行くときには、連れて行ってくださいとお願いしていた。
電話をいただいたのが先週で、2月1日あきる野で、無農薬、無肥料の自然菜園を行っている石川敏之さんを誘って鈴木さんのお宅に9時半に伺った。

鈴木さんからは、山の中だから寒くない格好でと、また林道は悪く雪が残っていたりで四輪駆動の車で行くからと聞いていた。





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70グラム(1000円税別)と、130グラム(価格未定)の、メープルシロップを作っていた。

鈴木さんの屋号からとって「ひなたぼっこ」のブランドで、メープルシロップの他、ルバーム、なつはぜしらやうり、を檜原特産として販売している。

メープルシロップは秩父が有名で、秩父樹液生産協同組合が組織されている。
カナダでは、メープルシロップが取れるサトウカエデが国旗になっている。





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今回は、檜原村地域おこし協力隊の土井智子さんと高橋春香さんが、四輪駆動の軽自動車で参加されたので、私と石川さんは分かれて分乗した。

檜原街道の笹平から山に入り、小坂志川に沿った林道を上っていった。林道の日陰には雪がまだ残っていた。

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途中田中林業の作業場に寄ってから、目的地に向かった。

そもそも、鈴木さんが、メープルシロップを作り始めたきっかけは、5年前、観光協会の事務局長時代に、協会職員から檜原にあるイタヤカエデからメープルシロップができる話を聞き、林業関係者に林業が厳しいだけに、副業にやらないかと話しかけていた。

そんな中で田中林業(株)の田中惣一社長から、まとまったイタヤカエデがあると聞き、2016年に檜原村メープル研究会(田中惣一会長)を立ち上げている。






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鈴木さんがパワーカーと呼ぶ、クローラー型の運搬機をトラックから降ろして、休息ポイントを作り、皆でお茶を飲んでから作業に入った。

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ここから見上げると、木の根元に白いビニール袋がついているのが見える。
この山には、沢沿いに生えているイタヤカエデ21本から樹液を採っているという。







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運搬機には空のポリタンクを積んで、急勾配を登っていく。
足元には、イタヤカエデの枯れ葉が積もっていた。

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まず、鈴木さんがビニール袋の外し方など、見本を見せた。

前回は、1月26日に樹液を採りに来ているそうで、1週間でたまった量だが、木によって樹液が出る量が異なることから、出ない木は他の木に器具を移した。





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勾配が急な所には、鈴木さんが手作りの梯子を設置していた。

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この作業を、5年前から鈴木さんが一人でやってきたという。
したがって、運搬機の導入は2年前、ポリタンクの導入、電池式のビニールポンプなど、不便な点を改善してきたという。





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樹液の採取は、厳冬期の1月から2月いっぱい、凍らないように糖度のある樹液になっていて、3月になると糖度は落ち、樹液は濁ることから、採取をする器具は取りはずすという。

取り除いた後、穴は治癒して塞がり、その傷跡が幾つもついていた。

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穴は、電動ドリルで3センチほどの深さの穴を開けると、すぐポタポタと樹液がしたたり落ちる。






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昼食は、休息ポイントに戻って、鈴木さんが用意してくれた野菜サラダやカップラーメンなどで昼食をとり、鈴木さんから山の話を伺った。

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檜原村地域おこし協力隊の土井智子さんは、千葉の幕張にお住まいだったが、檜原村が募集した地域おこし協力隊に応募し、夫婦で古民家を再利用して、人と人、人とモノ、様々なことを繋ぐカフェづくりに向けて活動中だとか、

赤い帽子の高橋春香さんは、品川にお住まいだったが、23区内の友人たちで「檜原っ子」というグループを作り、檜原を体験しに来ていたことで、地域おこし協力隊の存在を知り、応募して現在村が用意した住宅に住んでいるという。

今回は、鈴木さんからメープルの話を聞いて、初めて来たという。






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南秋川沿いの、山林21本からは樹液110リツトルが採取できた。

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次に、北秋川の流域と、払沢の滝の入り口で採取した。
川の向こうに檜原村立檜原小学校があった。

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中には、20リツトル入りの袋がパンパンの樹もあった。
「これを見るとやめられない!」と鈴木さんがポツリ。

足元にツルウメモドキの実の殻が落ちていた。

こちらには6本で採取を行ったが、40リツトルの採取ができた。







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払沢の滝の入り口に車を止めて、

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石川さんが野菜を収めている、イタリアン料理villa delpino に
寄ったがお休みのようだった。






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鈴木さん宅に戻ったのは15時過ぎ、屋敷裏に作られたシュガーハウスで、電動ポンプでゴミをこしながら、鍋いっぱいにして、煮込み始めた。遅くなるので我々は16時には失礼した。

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シロップを作るには樹液の98%を蒸発させるとことから、室内で行うと天井から雨だれが落ちるようになるので、屋根と風よけがあるだけの施設(シュガーハウス)で煮込む。

外に薪が積んであり、山にはイタヤカエデがあったが、ここのは樹液があまり出ないとか。

1日は16時から22時まで薪で煮込み、2日は、8時から22時まで14時間、3日は、8時から14時まで煮込み、最後は14時から15時半まで、部屋のガスストーブで火力を調整しながら煮込んだ。

メープルシロップは糖度66度以上で、以下はメープルサップとなる。

したがって糖度計とにらめっこ、糖度67度のメープルシロップ3リットルが出来上がったという。


このシロップ2月10日頃から、檜原役場内の喫茶「せせらぎ」、観光協会の「やまぶき屋」、檜原村温泉センター「数馬の湯」、民宿などで販売する。

追伸
イタヤカエデが芽生える頃にまた来たいと言ったら、
4月に花が咲くので、その頃に案内してくれると約束した。

本日(2月5日)は仕事が休みの息子さんと採取に行くという。


posted by 大竹道茂 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 檜原村とあきる野市の農業
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