昨年の2月に、港区立高輪図書館で、江戸東京野菜の講演を行ったが、今年もとの依頼があったことは、当ブログで報告した。
一度は新型コロナの感染拡大の中で延期され、5月15日となっていたが、2日前に実施が決定された。
今回は、昨年の半分で募集をしたが、おかげさまで皆さん江戸東京野菜に興味を持ってくれていて、20名の席は、4月の募集段階で満席、
延期されても欠席される方はなく、当日は全員が来られ、ソーシャルディスタンスを取って座られて聞いてくれた。
当日は、江戸東京野菜50品目の資料と港区立図書館の江戸東京野菜に関する情報が配られた。
今回は、前回お話した以外の話をしてほしいと、同図書館の担当竹田さんから依頼されていたので、前回のパワーポイントを確認して新たに、2時間分の内容をつくった。
前回は、東京の農業の話をしてから、江戸東京野菜では、練馬大根、品川カブ、伝統小松菜、早稲田ミョウガ、東京ウド、孟宗竹のタケノコ、砂村一本ネギ、千住一本ネギの物語を、2時間話したが
おさらいとして、初めに昨年お話した江戸東京野菜を簡単に紹介したのち、港区の話題を紹介して画面に注目頂いた。
港区には、明治の初め29もの牧場があったことや、三田四国町の薩摩屋敷跡には、薩摩では江南竹と呼ぶ孟宗竹を、それまでなかった江戸に、初めて植えられた。
また、舶来穀菜要覧の表紙には、薩摩藩邸跡に設置された、大日本農会三田育種場の景観が描かれていてるので、
最近ニュースになった、150年前の明治5年(1872)、開通した鉄道の海上築堤の様子が中央奥に描かれているので、話題を加えた。
また、明治10年には、モース博士が、横浜に向かう汽車の車窓から大森で貝塚層を発見したことも、加えた。
前回お話ししなかった野菜について紹介した。
亀戸大根の説明と、地元の小学校で復活栽培を行い、毎年3月に亀戸香取神社で行われる福分け祭りが、小学校からJR亀戸駅をはじめとして地元に広がっている。
三河島菜は、荒川区の若い栄養士から荒川区の地元の名前の付いた野菜を探してもらいたいと頼まれて、仙台に種があったことを突き止めた話。
美濃の真桑ウリは、信長、秀吉、家康と戦国武将が好んだもので、家康、秀忠は関東でも栽培しようと、府中で復活し、さらには柏木でも栽培が行われた。
また、内藤新宿の内藤清成の屋敷地で栽培された、内藤トウガラシと内藤カボチャの話
寺島ナスの復活栽培と、東向島駅前商店街の取り組みについて。
滝野川ゴボウと、滝野川ニンジンの歴史と復活栽培について。
実は、当日は予定の時間に遅れてしまうという大失態。
担当の竹田さんはDVDを映して、皆さん到着を待ってくれた。
夕方、竹田さんから、トップの写真とアンケートが送られてきた。
皆さん、遅刻には触れないという優しい感想に感謝!,
ありがとうございました。