2021年09月17日

檜原村人里(へんぼり)の宝「ナツハゼ」を、鈴木夫妻が収穫するのを取材させてもらった。


今年もナツハゼが実ったと、檜原村の鈴木留次郎さんから連絡がきた。

14日か15日と云うので、14日9時にお宅に伺うと伝えたが、収穫は早くからやっているので、9時には人里(へんぼり)の畑に来てほしいという。

鈴木さんのお宅から、人里のナツハゼの栽培地まで、曲がりくねった上り坂は12`弱あるので、30分早く家を出た。

鈴木さんが、檜原村の産物づくりとして、ナツハゼのジャムづくりに取り組んでいることは聞いていたので、昨年、初めて連れて行ってもらった。






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予定通り、9時に到着した。
すでに、鈴木さんと奥様の孝枝さんは収穫作業の真っ最中、ゆっくり農縁の石川敏之さんも収穫作業をしているところだった。

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このナツハゼ農園は、人里(へんぼり)部落が見下ろせる檜原街道(都道33号線)沿いの南斜面にある。

この農園のナツハゼは、江戸時代の 弘化3年(1846)に開業した老舗、神田「万惣」フルーツパーラーの社長が、40年前に軽井沢から移植したもので、同店が2012年に閉店するまでの25〜26年、ジャムとして商品化していた。

人里に住んでいた村の産業担当職員が万惣の社長と懇意で、この地で栽培が始まったが、閉店した以降、収穫する者はいなかったが、2018年に話を聞いた鈴木さんが商品化に取り組み始めたもの。




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ナツハゼはブルーベリーと同じツツジ科の落葉低木で、目の疲労回復に効果のあるアントシアニンをブルーベリーの3倍も含んでいる。

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今日も朝方雨が降っていたが、ナツハゼは雨が降ると実が割れてしまう。
ナツハゼはシーズンで80`ぐらい収穫でき800瓶になる。

鈴木さんは、檜原に特産物を作ろうと、始め2月のメープルシロップを商品化し、さらにその後、6月のルバーブのジャム。そんな中で、人里の住人から2018年9月に、ナツハゼが実をつけている話を聞いて、ジャムを作り始めた。







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石川さんは8時40分頃に来たようだ
私は9時に到着して、携帯をかけたが二人ともに出なかった、鈴木さんは携帯を忘れてきた、石川さんは、収穫に夢中だったようだ。

現在ナツハゼのジャムは、産地長野県の佐藤なつはぜ農園だけ。

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この中には大粒の木、早生の木が数本あり、これらを挿し木にして増殖している。
実生では時間がかかるので、挿し木だと3年で実をつけるが、結構難しい。







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収穫期にはよく雨が降るというので、簡単なビニールテントを張ってあった。
10時はお茶の時間で、収穫したナツハゼの実に交じった、葉や、小枝などのゴミを取り除いた後、茶菓子を食べながらの休憩となった

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数日前に、5人で10`を収穫したそうだが、今回は5キロ弱。
ナスハゼの実は「山の黒真珠」と呼ばれているとか、





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お昼は「数馬の湯」、人里からさらに上り坂をくねくねと3キロ走らせた。

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お昼は「檜原舞茸丼セット」で、檜原きのこセンターのたっぷりの舞茸を、醤油とバターで炒めて乗っていた。檜原の豆腐も旨い。

2011年に温泉センターに来ている。
当時お世話になった岡部重久支配人に再会したが、覚えていてくれた。

檜原村には、江戸東京野菜の「おいねのつるいも」があるが、「おいねつりも」とあったから、間違いと思っていたが、鈴木さんに聞くと、それは間違いではなく、当地数馬の方言だという。

10年たって分かったわけだ。






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売店には、鈴木さんの「なつはぜジャム」が置いてあった。

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食後に、鈴木さんから、ルバーブ・スパークリングをごちそうになった。
鈴木さんのルバームのジャムが沈んでいて、スプーンでかき混ぜて飲むと、ルバーブジャムの甘さが炭酸で広がって、すっきりさっぱりで美味しい。

食事の時にお会いした(株)森のエネルギー研究所の 後藤真由美チーフプロデューサーが、鈴木さんの瓶詰を買ってきたと持っていたが、鈴木さんがトラックに積んだナツハゼ勧めた。
一粒つまんだが、酸っぱいが、気に入って頂けたようだ。

温泉センター「数馬の湯」は、(株)数馬観光デザインセンターの運営管理で、フロントの支配人代理の鈴木敬取締役(留次郎さんのご子息)にお会いした。





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20年前、檜原村では北部地域開発委員会があり、当時、鈴木さんが、北部開発の企画書を出したことがあるという。。

2年後の2003年に坂本義次村長になり、企画書にある焼酎工場を作ることになったが、税務関係で難しく、後に特区制度を利用して計画がかなった。
鈴木さんが「じゃがいも栽培組合」の組合長になってから、組合員をまとめて、今年は生産されたジャガイモ1.5dを8月に収めている。

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先日、日本農業新聞に鈴木さんが掲載されていた。






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帰りに、ルバーブの畑に寄ったが、このところの涼しさで新芽が出始めていた。

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鈴木さんはルバーブの産地を小沢地区に作る予定だとか。


話は変わるが、北部開発の企画書にそれらしいことがあるが、

檜原の人たちが「NPO法人檜原さとやま木香會」を作った。
小沢地区の旧村立北檜原小学校跡地に、檜原村の木材を使った「檜原 森のおもちゃ美術館」が11月3日にオープンする。

子どもたちの発想力の豊かさからこともの自然教育として檜原村をアピールしていくそうだ。




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ルバーブの畑の下の方に、大根が発芽していた、「練馬たくあん」トーホク交配とあった。

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早太り聖護院と、耐病秋風も

posted by 大竹道茂 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 檜原村とあきる野市の農業
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