2021年12月20日

江戸東京野菜に注目頂いている、CIGSの杉山研究主幹と堅田主任研究員のご高説を押上「よしかつ」で伺った。


先月の末に、キヤノングローバル戦略研究所研究所(CIGS)研究主幹の
杉山大志先生が、今年の1月に「江戸東京野菜のイノベーション」を、CIGSのHPに掲載いただいた。

その後、参考資料となった、江戸東京野菜「物語編」と「図鑑編」
(農文協)の書評を書いて頂き、電気新聞に掲載していただいた

杉山先生に伺ったが、江戸東京野菜の1つひとつが発見され、
それが普及されて、新しい価値を生み出していく、
イノベーションが面白いと・・・。

研究を続けたいという思いは、堅田元喜主任研究員が受け継がれ、
研究ノート 江戸東京野菜の考察(1)イノベーションの進行と法則
が、CIGSのHPに掲載いただいた。

そんなところに、杉山先生から「非常事態宣言も収まっているので、
面談願いたい」のメールが日時指定で頂いた。

江戸東京野菜は、食べていただくことが重要なので、
押上「よしかつ」を予約してお会いできるのを楽しみにしていた。




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上の画像をタップすると、
【研究ノート】江戸東京野菜の考察(2)気候への適応の形。


店主の佐藤勝彦さんには、この季節の江戸東京野菜料理を
お願いしているが、練馬の井之口喜實夫さんが栽培している
「江戸辛味大根」を頂いていたので、
〆にソバで食べていただいた。

店の前から、スカイツリーが輝いていた。

練馬大根の播種は、江戸から1940年代まで、8月下旬だったが
暖冬の今日、9月上旬から中旬になっている。

今年は、12月に入ってからも暖かく、霜が降ったのは12月中旬、
したがって大きく育ち過ぎ、寒風が吹かずに、干しても乾きが悪い






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三品
馬込三寸人参(練馬 渡戸さん)入りカッテージチーズ(写真左)、
鮪と太刀魚刺身(写真中央)、奥多摩わさび (奥多摩 新島さん)下
府中分けねぎ、

漬物
練馬大根の沢庵(練馬 渡戸さん)、三河島菜(東久留米の横山さん)
煮豆富
豆富(青梅大豆 福岡さん)、しんとり菜(練馬 渡戸さん)

上の画像をタップする
奥多摩わさび(上左)、しんとり菜(中左)、青茎三河島菜(下左)
練馬大根(中)、馬込三寸人参(上右)、千住ねぎ(下右)


江戸時代、砂村に入植した摂津から来た農民は、
葱を栽培したが、関西より江戸が寒かったのか、霜枯れ病に
かかって、葉葱の葉が枯れてしまったという。

当時は、促成栽培が行われていた。贅沢を戒める意味で
促成栽培を禁じていたが、将軍などは促成物を食べていた。






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千住ねぎごま油焼
千住ねぎ(足立 内田さん)ひんぎゃの塩

上の画像をタップする
千住ねぎ(中右)
品川かぶの揚物ジェノベーゼ風ソース
品川かぶ(足立 内田さん)ソースもかぶの葉を使用(右上と右中)

滝野川ごぼう唐揚げ
滝野川ごぼう(新座 輪島さん)(左右下)


江戸時代とは製法が違うが、11月に東京では霜が降りなくなり、
独活の根株が休眠しないので、高冷地栽培になり、
高冷地に産地が生まれた。

原因は都市化によるヒートアイランド現象のようだ。





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お二人のお土産を、佐藤さんに頼んでいた。

上の画像をタップする
品川かぶ、金町こかぶ、馬込三寸人参、しんとり菜、後関晩生小松菜
いずれも、渡戸秀行さんで、収穫体験で栽培の様子は紹介している。
帰りの電車では、荷物になってしまった。


追伸
後日、杉山先生からメールを頂いた。
おみやげにいただいた 品川かぶ、金町こかぶ の葉を
家内がミキサーにかけた上で鍋料理に入れてくれました

油の無いジェノベーゼソース鍋と言う風情で、香高くて、
あっさり、でもコクがある、とてもおいしいお鍋になりました

偶々あの日によしかつで頂いた1品がジェノベーゼソースだった
ことは家内には言っていなかったのですが
香高いがやや硬いこの葉をどうしようか、と考えたら、
似た様な発想になったようです
もしよろしければ、試してみてください!
」とあった。

奥様がお料理上手で良かった !。試してみます。

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