江戸東京野菜の研究者で、東京都農業改良普及員として東京農業の発展に貢献されてきた大先輩の福井功さんの著書「江戸東京の野菜図説」を入手したことから、当ブログで紹介している。
ブログに掲載したことを報告した事で、ご子息の幸人さんから、お父様の思い出として、平成16年6月20日の一周忌に出版された「自然を愛して」を贈呈頂いた。
同誌は、生前農業や野菜に関する集大成「江戸東京の野菜図説」の中から12点を選んで、1人でも多くの方の目に触れてほしいと本にまとめたと、奥様が書いています。
「江戸東京の野菜図説」を紹介する中で、福井さんと一緒に撮った写真はないかとアルバムを探したがなかったが、
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「自然を愛して」に、ダンディなお写真が掲載されていた。
野菜図説の「おわりに」で、新宿とあったので、西落合に残っていたのは知っていたが・・・
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同誌では「江戸東京の野菜図譜」としてまとめられていて、「はじめに」で、昭和25年頃、新宿を担当した事が書いている。「当時新宿区には「戸山ヶ原」という広大な陸軍の演習地に沢山の復員軍人が入植していて、雑木林を伐採して木炭を焼いたりして百姓をしていた。」とある、新宿区の農地は、下落合、中落合、西落合あたりだけと思っていたが、戸山ヶ原にもあったとは知らなかった。
現在、戸山ヶ原は都営外山ハイツや都立戸山公園になっている。
また、特別区で農地のあった新宿をはじめ、大田、目黒、中野、杉並、世田谷、練馬、板橋、北、足立、葛飾、江戸川の各区を担当したが、30人近くいた同僚の中で、周辺区全部の野菜栽培地帯を担当して指導したのは、私しかいなかったと密かに自負している。ともあり、産地で伝統野菜が消滅した時代など歴史にも詳しい。
資料1の江都自慢、地図1は「江戸東京の野菜図説」より
農業・野菜に関して執筆した著書など
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福井さんは、1960年に「豊作を祈念する一・二の行事」を月刊農業に寄稿して以来、練馬大根や、江戸の野菜等について執筆していて、
それは、練馬図書館をはじめ、私家版(春陽歴研社刊)については、江戸東京博物館、東京都中央図書館、練馬区役所資料室にも寄贈してある。とある。