新型コロナの感染拡大の中で、中止を余儀なくされていました。
昨年の12月に19回の「冬の会」を開催した以降、再び中止をして
いましたが、9日-10日に第20回「夏の会」を開催いたしました。
この開催を喜んで頂いたのは、更科蕎麦が好きなお仲間で、
中々手に入らない江戸東京野菜を、林先生が創作的お料理にして
頂けることから、開催を心待ちにされていた。
当日は、〜江戸を知れば東京はもっと楽しい〜月刊「江戸楽」の
編集企画の尾花知美さんが取材に来てくれた。
司会進行で始まった。
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総本家更科堀井の九代目堀井良教社長は、開催を喜んだ一人で、
ご参加の皆さんにお礼を申し上げた。
「全日本食学会では、今年は和良鮎の和良川漁協大沢克幸組合長を
グランプリに選びました。
和良川の鮎を守る会ではSDGsの視点からも、和良川の環境保全を
考えていて、この時期きれいな水に苔が成長し、その苔を食べて
成長する鮎は、頭からしっぽまで全部食べることができます。
その鮎を仕入れましたので、味わっていただきたいです。」
と挨拶。
この時期の鮎は内臓も苦みがあって美味しいが、
大きくなった戻り鮎は、昆虫なども食べているから、食通ぶって
内臓は食べない方が良いようだ。
御献立は、ほし先生の奥様・白遊先生に揮毫いただいた。
更科堀井・夏の会
御献立
一、寺島茄子の冷やし鉢
一、明日葉とトロロのゆる蕎麦掻き
一、つる菜とアグー豚肉の重ね蒸し
一、むら芽切り蕎麦サラダ
一、鮎蕎麦
一、枇杷のコンポートゼリー
今回は、春から夏への端境期に、天候の異変等もあって、
当初予定されていた川口エンドウ、馬込半白キュウリなどが
入手困難だったこともあり、果菜里屋の高橋さん、
小金井の松嶋さんにはお骨折りを頂いた。
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食材としては、寺島ナス、八丈島のあしたば、足立のつる菜と、
鮎蓼、むら芽、そして、スイーツには、三鷹、小金井産の
枇杷を用意した。
メニューの紹介があったが、先生には食材の変更で迷惑をかけた。
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一、寺島茄子の冷やし鉢
食材は寺島ナスとつる菜で、素揚げした寺島ナスとつる菜を
夏の炊き合わせにして、彩にエビを加えた。(林先生談)
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蕎麦掻きはゆるくして、明日葉とトロロのとろみと、緩い蕎麦掻きは、
同じような緩さにしておいてかき混ぜて、スプーンで頂くような
緩さですが、それをそば味噌で食べる。
最後には、テーブルにある、そば汁を混ぜながら食べるのも美味しい。
(林先生談)
これには、焼酎のお湯割りを注文して頂いた。
日光江戸村のユキ・リョウイチ社長(左)と
久富信矢スーパーバイザー(右)がお見えになった。
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江戸東京野菜のお仲間、9日は高橋広道さん、芳江さん、草間先生
渡邉和嘉さん、大浦美鈴さん、亀島由美子さん。
10日は松嶋あおいさん、碧野圭さん、増田純代さん、木村えり子さん
中山るり子さん、此松陽子さん、森川洋一さん、鈴木久美子さん、
小柳知子さん、高野美子さん、の皆さん。
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つる菜は、江戸の前海の砂浜に生えていたもので、
蔓状に伸びていく先端を食べる。
食学会で今年は和良鮎の話が出ていましたが、
2019年は沖縄のアグー豚がグランプリでした。
更科堀井ではアグー豚を使っておりますので、アグー豚の
シャブシャブしたのをつる菜と重ねて蒸しています。
それに、そば汁にとろみをつけて餡をかけました。(林先生談)
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むら芽と江戸千住ネギ
むら芽切りは、紫蘇を蕎麦に練り込んでも紫の色が出ないことから、
それなら練り込んだ後、むら芽と江戸千住ねぎをまぶして、
サラダ仕立てにして、そばつゆで召し上がっていただきます。
塩で食べていただくのも良いと、林先生談
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和良鮎を揚げてそばに乗っていますが、鮎蓼を一緒に汁の
中に入れても香りが飛んでしまいます。
鮎蓼はサラダオイルと一緒にペーストにして、
それをかけて、溶きながら食べて頂くのは、
鮎の食べ方としてはあまりない、新しい食べ方です。
この食べ方は美味しいから、こちらのメニューに載るかもしれません。
(林先生談)
すぐにパクらせていただきます(笑)。(堀井社長談)
鮎の解禁と共に、鮎蓼の需要が多く販売価格は跳ね上がる。
東京の食材として、この時期の果物を探しましたら枇杷がありました。
コンポートは形のままゼリー仕立てにしました。
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最後に、河合料理長からお礼の挨拶があった。
また、江戸ソバリエ協会では、
「第17回江戸ソバリエ認定講座」の資料が配られた。
江戸東京野菜コンシェルジュ協会では、
〔第2回〕7月16日(土)12:00〜15:00に
【はじめての江戸東京野菜講座】と
【ベテラン農家は語る〜檜原村の伝統野菜〜】が開催されます。