JA東京中央会ではこのほど、第20回江戸東京野菜推進委員会を、
立川のJA東京第1ビルで開催した。江戸東京野菜推進委員会は、
同会都市農業支援部の都市農業推進室に置かれ、
江戸東京野菜の登録によるブランド化により、付加価値をつけ、
農家組合員の農業所得向上と後継者育成を図るとともに、
東京農業の知名度向上並びに伝統野菜の
継承を図ることとしている。
委員には東京都農業振興課の玉藤さやか課長代理(副委員長)ほか、
各地区指導員連盟副会長などが名を連ねたが、
江戸東京野菜の生産者としては、
練馬区の渡戸秀行さん(元青壮年組織協議会委員長)と、
青梅市の関塚貢司さん(東京都野菜生産団体連絡協議会顧問)が
出席された。
調布の深大寺在来種が認定されている。
その後、新型コロナウィルスの感染拡大の中で、
延期が繰り返されていた。
開会に当たっては、島田幸雄委員長(JA東京中央会常務理事)の
挨拶で始まった。
島田委員長からは、都市農業を取り巻く厳しい情勢が報告され
特に江戸東京野菜を通して都民から応援される東京農業の
持続的な発展と、農地の積極的活用に繋げていこうと、
力強く締めくくった。
会議では、報告事項@として、平成4年度の事業及び体制について、
都市農業支援部の市川剛次長から室員の能城友明係長の紹介があり、
武田特命参与はZoomで参加された。
Aとして、江戸東京野菜の第三者による商標登録について、
委員の新井信昭弁理士(新井・橋本・保坂国際特許事務所知財
コミュニケーション研究所)から、パワーポイントによる
「江戸東京野菜のブランド保護」について説明があった。
ネットでは、特許情報プラットホーム、から
「簡易検索」の「商標」をクリックし、
自動絞り込みにチェックして、その下の「例1) 」に江戸東京野菜や、
作目名を記入して検索すると、該当ある場合は表示される。
特に江戸東京野菜関連の他人の出願が発見された。
新井弁理士によれば、特許庁はこれらの他人出願を拒絶し
現在、その確定待ちとのこと。このような他人出願に
気付かず野放しになれば、食育として江戸東京野菜を活用
するにも、商標権を主張されて、食育授業もままならない
状況となりかねないところだった。
今後、地域特産を守る意味からも各地区で「商標」を
注視していくことになった。
上の画像をタツプすると「三鷹大沢ワサビ」
協議事項では、江戸東京野菜の新規認証について、@小笠原バナナ、
A三鷹大沢ワサビ、Bベか菜について提案されたが、
現在の認証条件では、三鷹大沢ワサビについては認証できない。
科学的にも証明された貴重な地域野菜だけに、
認証しないのはむしろ不自然なことから、この際、
認証条件の一部変更も時代の流れと、各委員の了承を得られたので、
事務局で原案を作り、次回9月9日開催の、
委員会で再度協議することとなった。
なお、八王子の佐藤委員からは、地元の穀物「宗兵衛裸麦」が
提案されたことから、次回に穀類についても整理することとなった。