2023年03月20日

「都市農業遺産に関する国際共同研究」の一行が練馬の農家を訪ねて都市農業の現状を視察した。


東京大学大学院が実施する「都市農業遺産に関する国際共同研究」は、
練馬区立石神井公園ふるさと文化館で、
江戸東京野菜の説明をしたことは報告したが、
それより先に練馬区平和台の渡戸秀行さんの畑に伺った。

渡戸さんの畑は、有楽町線の平和台駅から近いことと、江戸東京野菜を
年間を通して各種栽培をしている等、都市農業への取り組みに
見るべきものがあることから、都市工学専攻の飯田晶子主幹研究員から
協力要請があった時に、渡戸さんを紹介していて、
飯田先生は渡戸さんの畑を訪ねている。

国際共同研究一行の皆さんとは、10時に畑で待ち合わせたが、
30分ほど早く着いた。




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畑の一角でユンボーを操作して、
穴を掘っていた。
作物の枯れ葉などを畑に埋めるために穴を掘っていた。

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江戸東京野菜としても端境期で、ハウスの中で、ほうれん草と、
江戸東京野菜の伝統小松菜の後関晩成をハウスで栽培していた。




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ファーム渡戸の直売所では、しんとり菜、のらぼう菜、
伝統小松菜、ニンジン、根深ネギが並んでいた。





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車二台に分乗し、飯田晶子主幹研究員の案内で横張真教授をはじめ、
フランク・ローバーグ教授(ドイツ)
オーカン・アブドエラ教授(インドネシア)
ルシアナ・フキモト・イチカワ博士(ブラジル)
ホルヘ・ペーニャ・ディアス教授(キューバ)方がお見えになった。

早速、横張教授が渡戸さんを紹介したが、渡戸さんは、
都市農家としての思いを語ったが、先生方の質問が会いついた。

自動車の排気ガスが、作物に影響することはないかとか、
周辺にマンションや住宅があるが、宅地にする気はないかなど・・・・

排ガスは、規制もあることから、
作物に影響が出るようなことはないと・・・
また、宅地化については、農地は先祖からの預かりもので、
私の代でなくすことはできないと・・・

当日は、「みどりのまちづくりセンター」が、宅地化の資料として
明治13年(1880)からの渡戸家周辺の経過地図が配られた。







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のらぼう菜を栽培しているところに案内して、
収穫をして見せた。

渡戸さんは、江戸東京野菜を年間20品目ほど栽培しているが
冬には、消費者に収穫体験もさせている。

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栽培には有機栽培を行なっていて、学習院大学馬術部の
馬糞をもらってきて施肥していることも、






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飯田先生の依頼で、農家が信仰している、お稲荷さんについても紹介、

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自宅裏に祀って、豊作の祈願に、収穫の感謝等、
日々お祈りしていることを紹介
近くには、地元の農家で稲荷神社を建立していることも紹介した。







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ファーム渡戸から、石神井公園ふるさと文化館への
途中で、丁度、この時期江戸東京野菜の早稲田ミョウガタケを
栽培している高野台の井之口農園に立寄った。

本来のキャベツ苗を育成している時期でもあった。

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井之口さんはハウス内のムロに案内頂き、ミョウガタケの育成に
ついて説明を受けた。

井之口家の明治13年(1880)からの周辺地図が配られている。






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昼食は、和食だったが皆さん箸の使い方は上手に使っていた。

この後、練馬区立野町の井口良男さんの井口農園に伺った。

posted by 大竹道茂 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 東京の農業と農業者達
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