2023年04月29日

キヤノングローバル戦略研究所の杉山先生と堅田先生を、練馬の井之口さんのお宅に案内した。


杉山大志先生と堅田元喜先生から、地球温暖化の研究の視点から、
江戸東京野菜を視るという話に、昔を知る方々を
ご紹介し、ご案内をしてきた。

昨年の8月に、練馬区平和台の渡戸章さんのお宅に
ご案内したのを始め、

9月には日本農林社の近藤宏会長にお話を伺い、

11月に練馬区立野町の井口良男さんのお宅に案内をしたが、
それに先立ち、成蹊気象観測所にご案内頂いた。

その後、近藤会長の紹介もあり、
12月には日本農林社の阿見の試験圃に連れて行っていただいた。

今月、杉山先生は都合がつかなかったが、
東京大学田無キャンパスに伺っている。

今回の井之口喜實夫さんには、2017年に講演を頂いている。




上の動画は 拡大マークと右向き三角を押してスタートする。

今年は、暖冬の中で早稲田ミョウガのミョウガタケを収穫して
いたので、井之口さんにお願いしたが、
畑ではミョウガが発芽していて、井之口さんの説明を伺った。

ミョウガ栽培の圃場は、お二人ともはじめてご覧になったようだった。

井之口さんは発芽した苗について、ミョウガは、地下水位が高いことが
重要だが、この畑は水位が低いので栽培は難しく、この所の暖かさで
畑は乾燥して葉先は水不足から黄色くなっている。

来月には遮光ネットを張る予定だとか。

かつては、榛名山の方向の雨雲が必ず練馬に雨を降らせたが、
家が建ち並び榛名山も見えなくなったし、地表が
コンクリートやアスファルトで覆われたことから、
温暖化で夕立が降る夕立の道も変わって降らなくなった。






上の動画は 拡大マークと右向き三角を押してスタートする。
井之口さんのお孫さんの鯉幟が、薫風に泳いていた。





2-1-1-.JPG

次いで、ミョウガタケのムロに案内された。

上の画像をタップする
例年、2月、3月にハウスの中で栽培しているのは、
雨や風を防ぐためで、今年の様に暖冬の中ではハウス内が暖かくなり、
ミョウガタケに影響が出るため、ハウスの屋根を日除シートで覆って
光を遮断していたが、この様子は初めて見た。





3-1-.JPG

帰りに、ミョウガタケを頂いたが、ミョウガ好きなお二人は
この季節にミョウガを食べられることを喜んでいた。

上の画像をタップする
井之口さんは、戦後すぐにGHQが撮影した写真を見せてくれた。
井之口家では、先代が昭和28年頃、埼玉県川口の植木業者との取引の
中でミョウガ栽培を薦められて始めたと聞いていた。
井之口さんが物心ついた5歳の頃は栽培をしていた記憶があるという。

当時収穫したミョウガは、自転車で15`の砂利道を新宿の
青果市場まで持って行っていたという。

昭和30年頃には中古の三輪車を使うようになり、
今でもこの三輪車は大切に保存されている。

昭和30年〜40年代は価格が安定していて、旨みがあったようだが、
平成になってからは高知県など他産地の市場占有が高くなった
ことから、平成14年に栽培を止めたという。

しかし平成22年に早稲田ミョウガの発見により、依頼されて
栽培を再開したという。
早稲田ミョウガは、昔栽培していた在来のミョウガとは違い
赤みがきれいで、栽培に励みが出たという。

14:30〜16:30まで、温暖化の影響を丁寧にお話をしてくれた。
井之口さんありがとうございました。

posted by 大竹道茂 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 早稲田ミョウガ
この記事へのコメント

この記事へのトラックバック