メールを頂いた。2017年に結成された組織で、東京における伝統野菜の
普及などの取り組みについてお聞きしたいと云う内容だった。
2020年2月に開催された「2020全国伝統野菜サミットin湯沢」で、
山形大学の江頭先生から依頼されてパネラーの一人として
招いて頂いたもので、東京の事例をお話していて、会場に
見えていた小田切会長からの話が伝えられていたようだ。
しかし、新型コロナでも秋田県のサミットは開催されたが、
その後感染が拡大して、7月にメールは頂いたときには、
すでに開催は不可能になっていた。

ある時、果菜里屋の高橋芳江さんから、今度新潟で開催される
「シンポジウム」に行くからと云う。
話を聞くと伝統野菜プロジェクトの草間壽子代表もだという。
それならと秋田にも行かれて顔なじみの、
江戸東京野菜コンシェルジュの亀島由美子さんも加わった。
後で聞いて分かったが、伝統野菜プロジェクトのお二人は、
「にいがた在来作物研究会」の会員だった。

会場は新潟市アグリパークの研修室と聞いていたが、
広い水田の中にこの一角がアグリパークになっていた。
上の画像をタップする
1時半から、小田切会長の挨拶で始まった。
出席者には、お米の国の中でも、野菜関係の主要な方々が見えていた。

上の画像をタップする
江戸東京野菜に取り組む切っ掛けは国の政策で・都市に農地は
いらないと、市街化区域農地の宅地並み課税で昭和56年の
反対運動の中で、東京でも伝統野菜が栽培されていることを
知ることになる。

小田切会長の「新潟のなすの歴史と食文化、在来品種の特徴」
を読んだ。
上の画像をタップする
江戸東京野菜を探し始めた頃は15品種しか残っていなかったが、
現在は52品種、まだ見つからないのが、浮世絵版画に描かれている
「江戸じまん名物くらべ」の駒込のなすと砂村の唐茄子。
新潟には11品種のなすが掲載されているが、「駒込のなす」は、
丸ナスと云われている。
新潟の丸ナスは、島見なすと一日市(ひといち)なす、がある。
これらのナスが、江戸に伝わる機会はなかったのか、新潟の
大名の屋敷地は駒込周辺にはなかったのだろうか、
今後、小田切会長にもお聞きしようと思っている。

寺島茄子の介のTシャツを着てきた。
@「寺島なす」をたべよう!。「N-1グランプリ」が開催された。
上の画像をタップする
寺島ナスさサミットも行なわれた。
A 寺島ナスの収穫体験とホテルでの懐石料理
B 都庁の食堂で「江戸東京伝統野菜を食べよう! シリーズ」
C ホテルグレイリー田町の加藤シェフがスブレットをつくって販売。

上の画像をタップする。
昭島の事例を紹介している。例年20校へ出前授業に伺っているが、
地元の小学校では総合の授業で受け皿はできている。
ちなみに、2015年には新潟大学教育学部付属中学校が東京に来た時に
江戸東京野菜を教えている。
3時10分から、パネルディスカッションとなった。

地域活性化を検討する」
上の画像をタップする
@ 在来ナス品種「上越丸えんぴつ」の栽培の現状と今後の取り組み
久保田農園 久保田喜隆 様
報告資料はここから
A 在来ナス品種「笹神なす」栽培の現状と今後について
笹神なす向上委員会 委員長 北上 良昭 様
報告資料はここから
B 新発田市菅谷地区在来サトイモ「笑みつばさ」について
ABODE菅谷 代表 相馬 絢子 様
報告資料はここから
C とよさか果樹振興組合管内の伝統的日本なしについて
とよさか果樹振興組合 組合長 丸山 茂 様
報告資料はここから

上の画像をタップする
果菜里屋の高橋さんは、新潟の作物を販売していることから、各地区の
方々の意見交換をしていた。
修了後、若い女性が来られて、江戸東京の農業説明板が神社に設置して
あるのはなぜか。
神社と農業は関係があるからと説明したが、
その意味がわからなかったと云う。
日本は、稲作を中心とする農耕社会だったから、農業信仰に
根ざした神社は、その年の五穀豊穣を神に祈っている
と伝えたが、はじめて聞いたという反応だった。
これまで、神社のしきたりは農業信仰であり、五穀豊穣は知っている
ものと話してきたが、今は、神社について教える機会が無いのだと
改めて認識し、それは驚きだった。
日本農業新聞信越版に掲載された。

上の画像をチップする