とお話しすることが出来たので、ご無理をいって沢井に行ってきた。
昨年氷川には廃線を訪ねているが、1年ぶりに青梅から
東京アドベンチャ―ラインに乗車した。
いくさばた駅を過ぎると急に、山間地の景色になる。
11時に沢井駅で待ち合わせだったが、遅れては思って一本前の
電車できたので10時半に、沢井駅に着いた。

沢井駅の手前に、ピンクの花と菜の花が咲いていた。
時間もあるので、写真を撮りに行ってみた。
線路脇の急斜面に生えていた。
上の画像をタップする。
近くまで行って見上げてみたら、モクレンの花だった。
天気も良く、穏やかな日だった。

青梅から先は無人駅で、沢井駅はひっそりとしていた。
約束の時間に軽自動車に乗ってきてくれた。
昭和11年1月11日のぞろ目が誕生日で今年、米寿を迎えた、
と云っていたが、30年振りにお会いした。
江戸時代に書かれた新編武蔵風土記稿」には、
村の名の起こりと柚子について記されている。
「村内所々に沢ありて、水にとぼしからず、故に村民等井の水を
たのまず朝夕の用水、竹を樋として各その近きほとりの沢より
引用ゆ、故にかく唱へしなるべしと云」とあり、
沢井は自然豊かな「清き水の里」でもある。
また、柚子については「土地は傾斜地で平地は少ないけれど土は
肥えている。村人は田のくろや道の傍に柚子の樹を植えているが、
土地に良く合っているので手をかけなくてもよく繁り、良い実が
生るので柚子の樹が多い。熟した頃には馬に乗せて江戸へ出荷し、
暮らしの助けになっている。」

福島さんの資料にあった、山間部の青渭神社に連れて行って頂いた。
線路沿いから斜面を車で登っていった先に青渭神社があった。
JR青梅線「沢井駅」から徒歩15分(里宮、拝殿)とあるが、
若い時ならともかく、今の私では無理。
ここは、里宮で、更に登っていくと惣岳山で奥院があるち云う。
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社務所入り口に、彼岸桜が満開だった。
お手水は、沢から引いた水が常時流れていて、
拝殿前には一対の獅子の石像。
諺の「獅子の子落とし」獅子は我が子を千尋の谷に落とし、
上がってくるものを育てるから、親獅子と子獅子の石像は珍しい。

宮野佳彦宮司が沢井ゆずの古木に案内していただいた。
今年の雪で落ちたのか、大きなゆずをひろって見せてくれた。
記念に頂いたが、良い匂いがしていた。
このゆずについては、福島さんが
「柚子は樹齢が100年を越えても実をつけるといいます。
このことを実証するかのように青渭神社の宮野宮司宅
(沢井三丁目〉の庭先には百数十年を経た古木があります。
近年木の勢いが衰えてきましたが、今でも実を結んでいる」
と書かれている。
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太い幹の上の方まで、苔がびっしりとついていたが、
2月に降った雪の重さで枝が折れたと云う。
幹の上の方から、太い若い枝が伸びているので、
今年は大きな実を着けそうだ。

沢井駅のすぐ下に多摩の銘酒「澤乃井」がある。
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元社長の小澤恒夫さんは、大先輩で東京農大の醸造学科を出ていて、
OB会の会長をされていたから、飲んだこともある。
奥さんは、日本画家・川合玉堂の孫娘と伺っていて、対岸には
長男の小澤順一郎氏が館長を務める玉堂美術館がある。
ご夫妻ともご健在のようだが、小澤醸造は孫の幹夫氏が継がれた。
酒蔵前の奥多摩街道を挟んで、和食の「ままごと屋」があり、
多摩川の河岸、さくらが満開だった。

ままごと屋のお豆腐 ・湯葉」が気軽に食べることができる、
食事処「豆らく」に入って、豆彩麺を注文
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とろ湯葉などがあってまず汁を飲んだ後、とろ湯葉を入れて
味の変化を楽しんでくださと店員さん。
食事をしながら福島さんの話をお聞きした。
福島さんからは、その後、資料を送って頂いていた。
ふるさとの産物(桃・柚子・梅)で
「二俣尾の桃」、「沢井の柚子」、「三田の梅」のレポート。
ゆず以外にも、桃や梅もあった。
これらについては後日、紹介する。

帰りに、澤乃井の売店で、沢井柚子の甘露煮とジャムを買った。
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ジャムのビンには、中里介山の大菩薩峠の一説があった。
御岳山には中里介山の「小説大菩薩峠記念碑」がある。
中3のキャンプで行ったが、碑の上であぐらをかいている。