理事の元に、韓国LGグループに属する蓮庵大学(Yonam College)の
学生、李聖恩(イ・ソンウン)さんからメールを頂いた。
「日本の伝統的な野菜と種子に関する学びを深めるため、
貴協会を訪問することを希望しております。」
「貴協会が江戶時代から続く伝統野菜の栽培、販売、教育活動を
行っていることを拝見し、大変感銘を受けました。」とあり、
学生4名、教授1名、通訳1名、の合計6名で、7月29日(月)の
午後に見えると云う事だった。
成田着と云うので、講座等に使っている南新宿ビルで、
実施することになった。
一行は、金教授(Hyunjung Kim)と連絡をくれた学生の李聖恩
(イ・ソンウン)さん他3名のお嬢さんと、東京在住の通訳の
丁香淑さん(Hyangsuk Jung)の6名。
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事前に質問事項を頂いていたので、映像で見て頂けるように、
パワーポイントを作成した。
東京の農業から始め、東京は都市農業で、都心の23区内でも
11区には農地法上の農地が存在する。
東京都中央卸売市場に全国から入荷する農産物は、東京でも
少量だが栽培されていて、東京農業は日本農業の縮図
だと云われています。
江戸東京野菜は現在52品目あることを紹介した。
江戸東京野菜には一つひとつ物語があることを紹介。
幕府が置かれたことで、江戸は急激な人口増から生鮮野菜が不足し、
大名たちは国元から野菜の種を取り寄せ下屋敷等で栽培しました。
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練馬大根を事例で紹介した。
江戸の頃から1940年代頃まで12月になると、干し大根の景観は
練馬・板橋地域の風物でした。
これを見た旅人や大名たちは、1mもある大きな大根が収穫できれば
生活が楽になると、この大根の種を買い求めました。
したがって全国に練馬系の大根が今も残っていいます。
伝統野菜は揃いが悪いことが特徴で、練馬大根の畑では、
このような大きな大根が数本収穫することがあります。
(練馬大長尻大根・日本農林社)
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江戸東京野菜の伝統種子を保存するための
具体的な方法や政策はありますか?
保存する政策としては、国立研究法人農業生物資源研究所が、
伝統的動植物の種や、精子まで冷凍保存をしている。
江戸東京野菜の種子の遺伝的多様性を維持するために
どのような努力をされていますか?
交雑しないようなタネ採りは先人が行ってきたやり方を
踏襲しています。
カメラが普及していなかった明治時代に、
東京の農業試験場では、画家を採用していました。
描かれた練馬大根の絵は、採種する大根を選ぶ絵だと、
練馬大根の栽培農家渡戸章さんは言います。
@葉は茎の短い大根を選ぶ。長いと重さで大根が曲がる。
A大根のプロポ―ションは絵を参考に。
B大根の3/1の所で切り落とす。切った面に白くなった
古い細胞がないかを確認する。
古い細胞はスになるからこのような大根は処分する。
古い細胞が無ければ、そのまま植えて花を咲かせる。
練馬大根の場合、練馬区から依頼されて、白石好孝さん、
渡戸章さん、五十嵐透さんの三人が採種をしている。
「江戸っ子の好きな三白」とは白米、大根、豆腐で、
江戸時代食生活の中心だった。
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1997年10月、農業協同組合法が施行されて、50周年の記念事業として、
江戸東京農業説明板を50周年で50本設置することが決議された。
50本の設置は、今日SDGsの視点から目標4の「質の高い教育を皆に」
と、目標11の「住み続けられる街づくりを」に貢献している。
通訳の丁さんの話に耳を傾けながら、理解を深めていた。
江戸東京野菜が気候変動に適応するために
新しい栽培技術や種子開発が行われていますか?
播種期を替えるなどしているが、遺伝資源を替えることは、
避けなければならない、
SDGsの目標13を叶えることがいかに重要かと認識している。、
「江戸東京野菜が日本の食文化と歴史にどのような
役割を果たしてきたのか、・・・?
日本にしかない特異な農産物があるのでしょうか?」
との質問が来ていたが、活動の中で話題になったのを紹介した。
滝野川ゴボウ、三鷹ワサビ、東京ウド、を紹介した。
滝野川地区の北区に、板橋区、練馬区は富士山の火山灰が深く、
練馬大根、滝野川ゴボウ、滝野川ニンジンと1mレベルの
江戸東京野菜が栽培されてきました。
瀧野川八幡神社では、2020年が創建820年の記念にあたり、
神社で滝野川ゴボウの栽培を依頼されました。
植える圃場がないので、土のあるところに塩ビ管を立てて
栽培しました。
創業1801年の「駒形どぜう」では滝野川ゴボウを、笹欠き
にして泥鰌汁の上に乗せて食べています。
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東京都の小池百合子知事も伝統野菜を応援して
くれていて、新たに江戸東京野菜を栽培する生産者に
支援金が出ています。
2020年に、三鷹市大沢の古いわさび田で、江戸時代のワサビが発見され
新聞に掲載された。
すでに全国のわび産地でも絶滅のワサビであることが分かり、
お隣の調布市神代では、深大寺蕎麦に付けて食べたいとの
希望があり、増殖が都立農業高校で始まっている。
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うどの栽培
ウドは、地上部で育てた後に、霜が当たれば枯れてしまいます。
枯らして根が休眠させることが、栽培技術。
休眠したウドの根株を穴倉で栽培すると云うもの。
うど料理としては、創業1830年の神田「いせ源」のアンコウ鍋には
ウドは欠かせない。
番外で、江戸東京野菜の東京べか菜を成蹊小学校で栽培し、
自宅で食べたことを紹介した。
金教授からお土産を頂いた。
蓮庵大学の名の入った、ペアーマグカップと、
ボールペンと名刺入れなどのセット。
김 교수, 감사합니다.
記念写真
当日は、佐々木昭理事、松嶋あおい理事、川並三也理事も来ていたが
一緒に写した写真は持っていなかった。
李聖恩さんが全員の写真を送っていただいた。
이 씨, 감사합니다.
皆さん、日本では良い思い出ができたようだ。
参考
2016年に内藤トウガラシを栽培している、練馬の加藤晴久さんの畑を、韓国の生産者たちが視察に見えている。






