報告したが、そこで11月30日(土)に、同大で
「種子屋街道の歴史を今に伝える」シンポジウムが
開催されることが分かった。
種子屋街道に沿って、同大の隣に榎本家の店舗兼住宅があり、
かつての種子屋の趣をとどめているので、興味を持って参加した。

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第1部 シンポジウム
@榎本留吉商店とその資料について
A榎本家店舗兼住宅及び新座敷の文化財的価値について
➂よみがえれ「種子屋街道」プロジェクトについて
第2部 文化財保存修理事業の見学会

榎本留吉商店の五代目当主榎本泰吉氏の娘加藤佑子さんが挨拶
一般財団法人榎本種苗史文化財団が2022年に設立され
(榎本泰吉翁は2024年2月に96歳で亡くなられた)
令和5年(2023)4月に豊島区の有形文化財に指定された。
生まれ育った店舗兼屋敷が豊島区の有形文化財に指定され
種子屋街道と合わせて後世に伝えられることへの喜びを述べた。
今回、ご一緒した渡邊和嘉さんのご尊父は育種家の渡邊正好氏で、
渡辺早生ゴボウを育成した。
その種子は、榎本泰吉社長の東京種苗(株)で販売していた。
当ブログの案内を見た、渡邊さんの兄さん、徳好さんからの
メールによると、
「榎本泰吉さんは、父のとても仲の良い友達でした。
一度だけ運転して父と一緒に種子屋街道の店に行ったことがあります。
榎本さんからは毎年年賀状が届いていました。
母も泰ちゃんと呼んでいましたから、種子屋さんの中では
一番信用できる人だったんだと思います。」とあったが
店に行ったのは50年も前の話だと云う。
そんな話を、渡邊さんは休憩時に加藤さんに話されていた。
かつて同店でも販売していた固定種の野菜を、江戸東京野菜として
復活普及をしていることに驚かれていたようだ。
榎本留吉商店とその資料について
豊島区立郷土資料館学芸員横山恵美氏
横山学芸員には、今年8月に「雑司ヶ谷地域(高田村)の特産物」
の話を聞いている。
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会場には、同資料館が、榎本留吉商店が発行するパンフレットの
「カネト商報」を拡大して展示していたが、練馬大根、滝野川牛蒡、
滝野川人参、中生山茄子等が掲載されていた。
練馬大根等は各種あり、長い名前では「東京練馬中長丸尻大根」と
10文字で長いと思っていたら、「東京大長練馬長尻澤庵大根」と
12文字で名前まで長い大根が販売されていた。
榎本家店舗兼住宅及び新座敷の文化財的価値について
豊島区文化財保護審議会委員神奈川大学特任教授内田清藏氏
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よみがえれ「種子屋街道」プロジェクトについて
大正大学教授 古田尚也氏
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1.グリーンインフラとしての都市農業
13号館テラスの農園
2.すがもプロジェクトへの参加と種子屋街道
滝野川ゴボウの栽培
3.様々な関係者との連携の広がり
YouTubeによる序紹介、YouTube第二弾、YouTube第三弾、
種子屋街道説明案内板の設置2022年3月
大正大学松本洋幸教授
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会場には大勢の方が見えていた。
コンシェルジュ協会の講師をお願いしていて横山恵美学芸員と
共に榎本留吉商店の調査を行い「伝統野菜をつくった人々」の
著書のある、阿部希望先生にもお会いした。
日本農林社の近藤友宏社長、元滝野川種苗の田中克造さん、
大正大学の下村明徳講師にもお逢いした。
2部の文化財保存修理事業見学会に行くために、
種子地蔵の前で順番を待つ渡邊和嘉さん
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順番を待っている方々に、
山本洋空さんが滝野川ゴボウの栽培地を案内し説明していた。
2部の文化財保存修理事業見学会。
図面の一部はここから
丸に沢潟の家紋と、カネト社章の瓦。
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10人単位で、作業用パネルの階段を上って瓦屋根の作業を
見せてもらった。
建物の全部を数年かけて、修理するようだが、まずは雨漏りが
しないように屋根から作業を始めている。
建設当時の古い瓦屋根は、街道に面した南側で、見えない
北側は、新しい瓦にしていた。
割れている瓦は、北側の古い瓦の中から補っていた。
文化財東京種苗の右隣は駐車場になっていたが、そこは
種の取引記録などがしまわれていた石蔵があった場所。