井口宅は、吉祥寺駅の北、1.4キロ、典型的な武蔵野の農家のたたずまい。
屋敷杜の脇を流れる千川上水は、玉川上水から保谷で分水して流れてきている。この上水、石神井川の上の台地を流れて、西武線練馬駅前の千川通りにつながっている。

いわゆる「東京『農』の風景」だ。
キャベツ畑の定植作業は終わったが、来週からは、夏果菜のナス、トマト、キュウリなどを植えるということで、週末、農作業を楽しむ消費者達10人が、井口氏の指導で堆肥を鋤込んでいた。

左から3人目が井口氏
昭和40年代初めには、井口農園からは成蹊大学まで見渡せるキャベツ畑が広がっていた。(写真右上)
井口氏のお宅は、昔から東京ウドを栽培していて、産地は北多摩に移ったが、23区内で伝統ある吉祥寺ウドの流れをくむのは、井口氏のお宅だけになってしまった。現在、岡伏せ栽培法は井口家独特なもの。
昨年は、練馬の12月の風物、「第三回練馬大根引っこ抜き競技大会」の会場として5,000本の練馬大根を栽培している。


