2010年05月05日

練馬ダイコンがタネを実らせていた。

練馬ダイコンは平成元年に練馬区が保存・育成事業に取り組んだことで復活を果たしたものだ。

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白石農園のハウスでは「練馬ダイコン」がタイプ別に三っに分けられて、固定化が行われている。

練馬では、昭和 7年と 8年に大根モザク病が発生し、さらに昭和25年の大発生では、当時の額として約1億円の被害を被っている。

このような中でも、練馬の農家経済を支えてきた練馬大根を絶滅させることはできないと、毎年タネ採りを続けてきた、篤農家がいた。

そんな篤農家の思いを受けて、練馬区では保存復活の事業に取り組んできた。

梅雨前にはサヤを収穫し、しばらく乾燥させてから真夏には殻を割って取り出すことになる


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久しぶりに練馬区大泉町で、農業体験農園を経営する白石好孝さんのハウスを訪ねた。
練馬ダイコンは、1メートルもある長い大根だけに抜くのが大変。
練馬大根の栽培を農家に依頼すると「抜いてくれるなら」と条件が付く産物。
今日、生産量は15,000本レベルだ。

練馬ダイコンは復活以後、固定種の特徴である揃いの悪さから、統一性を欠いて、抜きやすい細身のタイプが増えてきた。
そこで白石さんは6年前から3種類に分けながら、古いタイプの練馬ダイコンにタネを固定してきているという。

白石さんのような生産者がいて、伝統野菜は次の世代につながって行く。

梅雨前には鞘を収穫し、しばらく乾燥させてから真夏には殻を割ってタネを取り出すことになる

今後、練馬大根を栽培している渡戸章氏、五十嵐透氏と共に、練馬ダイコンの形状を定めていくという。そして「練馬ダイコン保存会」を結成しようと考えているようだ。


「大泉 風のがっこう」レポート


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練馬区農業体験農園「風のがっこう」は練馬区大泉町の台地にある。

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この農業体験農園は、園主の指導で栽培するところが市民農園とは違う。

市民農園は、指定された畑の一角なら自由に栽培することが許されている。
そこで利用者は家庭で使われなくなった廃材を畑に持ち込み、アイディアいっぱいの農業をしている光景がみられるが これは「汚い!」。

都市の中にある農園は、往々にして利用者だけが満足していて、景観としては「汚い!」。一角なのだ。

市民農園は、都市の中にある緑地として利用者ばかりか「市民がほっとする」空間でなければならない。それには一定のルールが必要で、自治体も景観にまで思いを巡らせてほしいものだ。

農地で作物を作るには、経済性や、合理性を考えると、自ずと幾何学的に作物を植え付けるようになる。それが美しいのだ。

農業体験農園は、利用者個々のテリトリーは決まっているが、全体的には、キャベツのライン、小松菜のライン、と決まっているから、本来の農地がもつ美しさを備えている。

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白石農園も減農薬のエコファーマーの集団だ。

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春の野菜づくり講座

講座は数日、何回か行われるが、参加者が自分の都合に合わせて思い思いに参加する。

ナス、ピーマン、シシトウ、トマト、ミニトマト、キュウリ、の定植、説明の後は、モデル園で具体的な指導が行われた。

また、今日の収穫は、小松菜、水菜、ルッコラ。
作業としては、キャベツ、大根に害虫が発生しているので、手で捕ることと、雑草は早めにとりましょう、と薦めていた。

このようなきめ細かな指導で、みなさん農家並みの収穫を楽しんでいる。

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農園の一角には、参加者に手打ちうどんを食べてもらうための、イベント用小麦が栽培されていた。
posted by 大竹道茂 at 08:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 江戸東京野菜と生産者達
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