
7月(3日)は、お待ちかね「江戸東京野菜」の出番だ。
野菜の専門家が多く出席されている「野菜の学校」。
今回は、「今話題の江戸東京野菜」として、パワーポイントを作成した。
江戸から東京における、伝統野菜の歴史。
一つひとつに物語がある。
江戸東京野菜による各地の町興しの現状。
有名店が注目する、江戸東京野菜について等について紹介した。
江戸東京野菜を7月に紹介することになったが、この時期、江戸東京野菜が少ないことから、如何したものかと思ったが、「野菜の学校」のスタッフ・高広青果の高橋芳江さんが、伝統野菜ばかりか地場の珍しい東京産を集めてくれた。
寺島ナス、馬込半白キュウリ、シントリ菜、東京ウド、枝豆、八丈のアシタバ、八丈オクラ、それに伝統的な促成野菜・つまものとして、あさつき、ムラメ、キノメ、鮎たで、ツル菜がそれだ。

馬込半白キュウリ(国分寺市の小坂良夫さん)と、シントリ菜(江戸川区の石川善一さん)



左・あさつき(足立の大熊久三郎さん)と、右上・ムラメ(足立の荒堀安行さん)、右下・メモノ



寺島ナスは小振りで沢山なるナスだ。卵を一回り大きくしたぐらいが色つやともに良いが、それより大きくすると色ボケして、つやが無くなり見ためが悪くなる。
今回、仕入れたものは、三鷹市の星野直治さんが栽培したものだが、市場から大きさを指定 (大きく) されて栽培したもので色落ちは了解済みの品。
ただ切った生のナス、立て塩、切ったナスに2パーセントの塩と水を加えたもの。揚げナス。蒸しナスの4種類を、見た目、食感、香り、食味で、食べ比べ。
恒例により、班ごとに食べ比べた結果を意見交換し、班としてまとめて発表。
★、寺島ナスは甘みと独特の香りがある。揚げると水分が少ない分、香ばしい。
揚げるトロっとして甘い。
★、寺島ナスは皮と果肉が硬く、揚げたり、蒸したりすると脱色が目立つ。
味は甘く、きめが粗い。
爽やかな香りがある。加熱調理に向いていて皮の硬さが半減する。
★、寺島ナスは、加熱調理すると旨みが出る。
皮が軟らかくなり、果肉とのバランスが良く、トロ味が出る。上品な味わいだ。
見た目は、蒸したり、揚げたりすると変色する。
説明にもあったが、本来の大きさで収穫すれば問題ないのではないか。
★、寺島ナスの形や色つやは解説があった通り。
きめ細かく加熱すると、寺島ナス本来の味わいがある。
★、寺島ナスは肉質が緻密。生では皮の硬さがあるが、揚げると皮が軟らかくなって、味が濃かった。
見た目はつやがなく良くない。
★、寺島ナスは、見た目、色つやが落ちる。
生では、パサつき、皮が硬い。
加熱すると、食感や味、香りが引き立ち、すごく変わる感じが印象的。
★、寺島なナスは生で食べた時、皮が硬くて、口に入れた時、イライラする感じで生には向かない。
塩もタネが残って、生で食べるものではない。
火を通して、熱を加えたら、皮が軟らかく美味しく感じた。
夏野菜だから冷やして食べたら美味しいと思う。
野生の物ほど皮が硬く、外敵から身を守る。そのような点で古い野菜である。

食べ比べの結果は、加熱調理した寺島ナスは、千両ナスに「勝っても劣らない」結果となったが、
享保20年(1735)の「続江戸砂子温故名跡志」に「寺島茄子…(省略)・・夏秋の中の嘉蔬(かそ)とす。」とあるのは、この味を江戸ッ子は評価していたのだ。
今後の普及に弾みがつくものと、ご意見を寄せていただいた皆さんに感謝もうしあげる。
直売所などで販売する場合は、収穫適期・色つやの良い小振りな大きさを徹底することが肝心。

左・寺島ナスの田舎煮
味が染みて絶品だった。調理は蜂蜜と醤油で煮たもの。
右上・馬込半白キュウリの塩モミ。
右下・アシタバの胡麻和。アシタバは、茎が美味しい。

左上・東京ウドの葉を茹でてもらった。スパイシーな味で料理のビジュアル的ポイントにも使える。
左下・ウドの梅和え。さっぱりとした味。
左・シントリ菜のお浸し。クセの無い味と食感が良い。
沢山の受講生ヽ( ´ー`)ノ
学校!!だから・ ゆえに・なので
皆さん真面目に!
真剣に勉強の様子!
沢山の旬の味を 堪能なさったのかと
想像いたしました。
広く〜〜
いろいろの「場」で
EDO野菜に
元気をいただきたいで〜す(私)
ヾ(〃^∇^)ノ♪〜〜♪