2010年08月19日

「都産都消」東京の食材生産者とレストランシェフが丸の内で「お見合い」!


エコッツェリア協会と三菱地所 商業施設グループでは16日15時から「“東京フードプロデューサー”東京都の食材生産者と“東京グルメプロデューサー”食材を使う在東京レストランシェフ、社員食堂担当が丸の内で「お見合い」します。」と、東京の農林水産物の試食会を「ミクニマルノウチ」を会場に実施した。

1マルノウチ.jpg
牧野氏が持参したブドウ、椎茸、ナスなど、

これまで、三菱地所の「食育丸の内」でも、東京の農業についてご理解をいただいており、3月に開催された「丸の内マルシェ&トーク」など丸の内から「地産地消」を発信していただいている。

丸の内地球環境倶楽部の「都市の食」ワーキンググループで、「都市の食」ビジョン、「都市の食」ガイドライン構築の検討委員会メンバーということもあって、今回のプロジェクトにも呼んでいただいた。


この企画、主催者の三菱地所は、さまざまなコミュニケーションの場の提供として「都産都消」をすすめたいとの意向があり、

また、東京都農林水産部でも「都産都消」を推進する事業に対して「食育支援事業(広域食育推進民間活動支援事業費補助金)」として補助制度があることから、

それを活用して、エコッツェリア協会では「都市の食」について研究を進めてきたが、「都産都消」を具体的に推進するため、今回、東京食材を、大丸有( 大手町、丸の内、有楽町 )エリアに持ち寄り、東京の生産者と、東京のシェフ・レストラン関係者が一同に集って、試食をしてもらおうということになったもの。

2マルノウチ.jpg
主催者を代表して、三菱地所で「食育丸の内」担当の黒田和孝氏(写真上・ 商業施設業務部副長)がご挨拶。 全体を仕切った エコッツェリア協会 平本真樹氏(写真下左)。写真下右は谷中ショウガ


これにより、生産者と食提供者の関係づくりであったり、レストラン、社員食堂での食材利用取引のきっかけづくり。
また、大丸有エリアの飲食店舗の「都産都消」に通じたブランディング向上や、
東京食材の共同調達の仕組みづくり、飲食店舗のシェフ・スタッフの産地視察ツアー企画の実践。
しいてはフードマイレージの低減推進。共同調達の物流の低炭素化(電気自動車利用等)のヒントづくり、にまで発展させていきたいという。

3服部会長.jpg丸の内シェフズクラブの会長を務める服部幸應会長(写真上)と三國清三シェフ(写真右)。 

服部会長に続き、三國清三シェフのご挨拶と続いたが、予定にはなかったが東京の農業について一言と、三國シェフからマイクを渡された。

折角なので簡単に紹介させていただいたが、それにしても三國シェフのお気遣いには感謝 ! 。

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食材提供者、写真上左・牧野氏、写真上右・生産者の小坂氏と櫻井氏。写真下右・戎谷氏、写真下左・友廣氏。それぞれ持参の農林水産物を紹介した。

食材の提供は、「東京の野菜」

GREENSTYLEの中村正明氏は、生産者と共に参加。
生産者・小坂良夫氏(国分寺市)

じやが芋類( インカのひとみ、シャドークイーン、メークイーン)
谷中しょうが(江戸東京野菜)、かぼちや類( みやこかぼちや、ロロン、栗坊、坊ちやん、ミニかぼちや)
モロヘイヤ、クウシンサイ
生産者・櫻井敏史氏(武蔵野市)
じやが芋類( 男爵、きたあかり、アンデスレッド、インカのめざめ)

大地を守る会は戎谷徹也氏が、生産者と共に参加。
生産者・阪本啓一氏(小金井市)

ルコラ、京菜、じやが芋
生産者・川里健太郎氏(小平市)
賀茂ナス、長ナス
八丈オクラ(江戸東京野菜)
スイスチャード、万願寺とうがらし、かぼちや

5マルノウチ.jpg

ENGの牧野征一郎氏は現在、ミクニマルノウチに東京産のこだわり野菜を納入しており、三人分の生産物を持参した。
生産者・星野直治氏(三鷹市)

千両なす、寺島なす
生産者・細田昭男氏(東村山市)
生椎茸
生産者・中村博氏(東村山市)
ぶどう( 藤稔、ブラックビート、ゴールドフィンガー、シャインマスカット、ゴルビー)。

東京の魚
アミタ持続可能経済研究所が神津島漁協の幸栄丸から提供された

キンメダイ

伊豆七島・青ヶ島
ひんぎゃの塩は、ミクニマルノウチで使用しているもの。

6マルノウチ.jpg
試食する服部会長。写真上は生産者の小坂さんに質問する田中グッチーナシェフ。


丸の内シェフズクラブは、服部幸應会長のもと、有名料理人28名からなるが、
今回は、会場を提供した、ミクニマルノウチの三國清三シェフと、

河野 透 「レストラン・モナリザ」オーナーシェフ、柴田秀之シェフ(丸ビル36F)、

ドミニク コルビ「le 6eme sensd’OENON」シェフ(銀座)、

田口 昭夫 「グッチーナ」シェフ(三軒茶屋)、

西山 忠「招福楼」料理長(丸ビル36F)、

市川 健二「イグレック丸の内」料理長、藤井 哲政氏・野菜担当、

などの他、丸の内の企業・社員食堂の関係者なども顔をそろえた。



7マルノウチ.jpg

写真左・西山 忠「招福楼」料理長、写真右上・市川健二「イグレック丸の内」料理長、

最後に、東京の食材で印象に残ったものについてシェフの皆さんにお聞きしたが

八丈オクラは大きくて、新鮮なので使いたい。

ブドウだが皮まで食べられる品種が沢山あり、どれも新鮮で、日本人も皮を食べるようになるのではないか。

ジャガイモも色々な種類があったが、
カボチャも色々な品種がありそれぞれ味の違いがあり、東京にこんなに野菜があるとは知らなかった。

香りを大切にしているが、どれも鮮度が良いから香りも良かった。
ブドウはみずみずしくてすぐに買いたいが・・・

常に新しい食材に興味を持っているが、新しい発想をかきたててくれるチャンスを与えていただいて感謝している。


三國シェフからは東京の食材について、詳細で力強い応援メッセージがあったが、「東京の食材はそんなにうまいのかとよく聞かれるが・・・」として、私に振られてしまった。(笑)

地方から運ばれてくるものより、足元の農業だから一早く届けられる分美味しいのと、江戸東京野菜には、物語が付加価値としてある。
シェフの腕に、物語を上手に伝えることができればより美味しくなるはずです。とお答えした。

服部会長もユーモアのある方で、「江戸の時代はお城の周りの比較的近いところに産地があり、日持ちがするイモなどは30キロから50キロ圏で栽培されていた。」としたうえで。
丸の内に一早く納品するための栽培方法はどうしたらいいんでしょう・・・と、私に振っていただいた。(笑)

現在、畑に近い直売所や市場に出荷しているから、近くの都民は美味しい野菜を食べているが、丸の内の皆さんに一早く食べていただく流通形態を今後の課題としたいとお答えした。
(なお、牧野氏はミクニマルノウチに翌日、保冷車で納品している)

開会のあいさつで服部会長は、今日は「・・・楽しく。コミュニケーションの場にしたい・・・」と話されたが、ご挨拶通りの会となった。



参加されたシェフの皆さんもお仕事の合間を縫って参加されたし、1時間30分程の会だったとは言え、ミクニマルノウチもディナー前の忙しい時間に協力いただき、内容の濃い充実した試食会となった。

第2回は11月〜2月で計画するという。


posted by 大竹道茂 at 05:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 三國シェフと江戸東京野菜
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