
長岡の伝統野菜の代表、「長岡巾着ナス」は、明治14年に南蒲原の田上町から長岡中島地区の小川家に嫁に来た方が実家から持ってきたと来歴ははっきりしているナス。長岡市中島地区で栽培している。
このナス硬くて美味。
蒸かして食べる。ソテーする。煮て食べる。味噌汁に入れる。それを翌日オジヤにしても形が崩れないナス。それが長岡巾着ナスだとか。
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第五回 [野菜の学校2010]、長岡の伝統野菜・地方野菜の講師は鈴木圭介氏。
鈴木氏は長岡中央青果渇長で、長岡野菜ブランド協会会長をされている。
野菜の生き字引・江澤正平さんの指導で始まった長岡野菜の取り組み。
大量生産、大量消費の時代は昭和35年頃から動き始めた。
昔は、リヤカー大八車で町に持って行って売っていた農家も、2トン車から始まって産地形成に精を出し、卸売会社は卸売会社整備法で合併が進んだ。
そんな中で、江澤氏から、
「地方野菜に素晴らしいものが残っている。
これを普及するには、タネが大切。
タネを流通させるタネ屋さん。それを栽培する農家の皆さん。
生産したものを販売する八百屋さん。それを料理して市民に普及するプロの料理人。
これらのサイクルの確立が重要だ。」と指導されたという。
この指導で、江澤氏を講師に「八百屋の勉強会」を実施している。
「消費者と向かい合って、色々と情報を提供するのは八百屋しかいないんだ。」というのがその理由。
勉強会は、野菜の氏素性から、食べ方、善し悪し、味、歴史などを学ぶもので、25人の八百屋が集まった。
平成10年に長岡野菜ブランド協会を立ち上げた。
現在13種類があるが、まだ、商標登録も、認証基準も設けていないという。
だるま蓮根(大口蓮根)
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レンコンは、だるまという品種、10月25日頃出荷される。
早生のエノモト種、レンコンは風に葉を痛められるのが嫌い。
新潟は台風が少ないから栽培には向いている。
梨なす
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山古志の神楽南蛮。
山古志は海抜350〜400bで、この気候風土にあった野菜のひとつ。
現在ジャムにする等、売れに売れて中々手に入らないまでになっている。
山の中なので、他の地域と隔絶していてピーマンなどと交雑しなかった。
梨ナスは、泉州水ナスです。
昭和10年に誰かが、泉州から長岡に持ってきたもの。
泉州水ナスは、倍の大きさです。それは畝の間に水を流して栽培する。
長岡では水をあげないんです。
食べてみたら梨みたいに甘くてジューシーだったと云うことで、梨ナスと名がついた。
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玉浅葱はあまり知られていない。
長岡では葉は食べない。球根の皮をむいてカリッとかじってソバを食べる。
それが昔から長岡から魚沼地区にかけての風習だ。
またたび
小国グリーンぎんなん

夕顔だが、なまって「ゆうごう」。
冬瓜と同じような食べ方をする。
またたび はまたたび一升、塩一升と云うくらいに塩で漬け込まないと、すぐに劣化してしまう。
これは去年漬けこんだものを塩抜きして持ってきた。
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試食としていただいた。
巾着ナスの蒸かしナス。梨ナスの浅漬けと焼きなす。あさづきの味噌漬け。またたびの塩漬け。ズイキの酢漬け。
神楽南蛮とジャコとの炒め合わせ、
神楽南蛮の肉詰め。
グリーン銀杏の炊き込みご飯。

グリーンぎんなんは半熟の銀杏。
長岡の小国町でおととい収穫したものを持って来て翡翠ご飯となずけた。
長岡市が長岡野菜の品種を増やしたいとしているが、オンリーワンを目指すことを前提にしてくれと申し入れている。
そうしないと、長岡野菜の名がすたる。
そこで長岡野菜の基準づくりを行っているが、中々難しい問題だ。
ちょっと有名になったのでそれに乗っかって儲けようとする者が現れたら、すぐ崩れてしまう。
お互い戒めながら大切にしていきたいと思っているという。
まさに、現状おかれている「江戸東京野菜」と同じと云っていい。
ブランド協会が発会したのは2015年4月3日で新聞記事も残っていますしすし発会式に私も参加しました。
中島地区の小川家に嫁いできた方は明治14年という証拠はありませんし、他でも別な年代を言っています。私は小川家の菩提寺に確認しました。嫁いできた方の子息は「明治40年頃」と言っており記録文章に残っています。
梨ナスは昭和10年導入ではありません。梨ナスは泉州水ナスと絹皮ナスの2品種あり導入経路も年代も違います。そのことや見分け方は鈴木氏は全く知らないはずです。