前日の雨とは打って変わって快晴。
三國シェフはカメラを連れてやってきた。
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この時期の江戸東京野菜と云うと寺島ナスになるが、星野さんは、先日ミクニマルノウチで行われたディナーにも招待されていたから、シェフとの「寺島ナス談義」も打ちとけたものとなった。
番組の詳細は、テレビ局がホームページで発表してから、皆さんにお知らせするので、お楽しみにしていただきたい。
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シェフは、朝早くから収穫作業に忙しい星野さんとナス畑の中で、しばらく話していたが、収穫したナスを焼ナスにすると云うので、その間に七輪の火熾しをかって出て、小振りのナスを上手に焼いた。
焼きナスは、皮をむくのが熱くて大変だが、そこはシェフ、熱いのは慣れていますからと、ボウルに入れた水の中で、それでも熱い熱いと云いながら剥いてくれたが、翡翠色の肌は美しい。
焼きナスは醤油とオカカをかけていただいたが、トロットして美味い。
ナスを焼きながらの談義の舞台回しは三國シェフで、東京の農業については十分にアピールできたと思う。
江戸東京の伝統野菜を復活させるきっかけは、貴重な遺伝資源を次世代に伝えなければならないと云う思いから始まったわけで、
絶滅危惧種の野菜が各地に残る伝統野菜で、生物の多様性からも次世代に伝えていく活動の一つだ。
さて、星野さんの畑を紹介する。
星野さんの畑には主力の千両2号(2,300本)と共に300本の寺島ナスが栽培されている。
前日たっぷりと降った雨のおかげで一回り大きくなったのがヘタの白さで良くわかる。
星野さんの畑の周りには、牧草のソルゴーが植えてある。
良く見ると、ソルゴーには小さな虫が沢山たかっている。
減農薬栽培を徹底している星野さんは、10数年も前からナスにたかるアブラムシを防ぐためにソルゴーを植えている。
甘い樹液を出すソルゴーにアブラムシがたかりナスにはつかない。
この方法、東京の農家にはかなり普及してきている。
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畑には沢山の鏡が吊るしてある。
気になったから、星野さんに「このおまじないは何ですか」と聞いてみた。
「カラス対策 !」と教えてくれた。
都市農家は色々考えるものだ。ボランティヤの方が、不良品の鏡を沢山もらってきてくれたのだと云う。
星野さんは、若いころは農協青年部の委員長、東京都の農業後継者のリーダーとして活躍していたが、その頃から農業を分かりやすく市民に伝える取り組みを行ってきた。
特に「直治コレクション」は有名で、一本のナスにナス科の植物をたくさん接ぎ木したものは地元三鷹の農業祭や、東京都農業祭に出品して皆さんに喜ばれている。
現在製作しているのが、「寺島ナスのスカイツリー」。
4〜5メールの高さに仕立てたところで、これから一斉にナスを実らせると云うから楽しみだ。
因みに、今回収録した三國シェフとのトークは、10月11日、NHK総合TV 17:00から放送されるが、出番はわずか地産地消として18:10からの予定だ。