2010年09月21日

銀座「壮石」で、時を忘れて江戸東京野菜談議

江戸東京野菜のこれからの普及推進について懇談がしたいからと、この道のお歴々からお誘いを受けて銀座「壮石」に伺った。

銀座「壮石」は、フード・マイレージ ディレクター仲間の小笠原広さんが経営に加わっているお店で開店祝いに伺って以来だ。

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こんなのができましたと出てきたのが「滝野川ごぼう」のエールビル―。

北区の街興しとして、三益酒店( 北区桐ヶ丘1-9-17) が販売しているもので、醸造は新潟麦酒梶B

原材料には、ごぼうの他に、麦芽、ホップ、大麦、イチョウ、ビワ葉、ハトムギ、イカリソウが入っているが、
ゴボウの味はしっかりとする。


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湯葉に雲丹、合鴨とウド、筋子、子持ち昆布、メヒカリの一夜干し


懇談は和やかなものだった

江戸東京野菜の需要に、生産が追いつかない現状だが、生産者を増やす努力はしているのか・・・

例えば、寺島ナスの場合は、星野直治さん以外に、小平の宮寺光政さん、小金井の井上誠一さん、立川の清水丈雄さん、金子波留之さん、それから練馬の渡戸秀行さんが生産していて、地元の直売所では好評のようです。

いずれにしても、生産者を増やす努力はこれからも続けていく・・


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めっきり市場出荷が少なくなっているが・・・

かつては、市場にお世話にならなくては、農家経済は成り立たなかった。
しかし、現在のような交通事情では、三多摩地区から築地や大田市場まで持って行って帰ってくると一日の大半を使ってしまい、農業生産に携わる時間が無くなってしまうのが現状です。

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炊き合わせ
紅葉麩、金時草(きんじそう)、小芋、椎茸、湯葉


農家も市場ではセリで価格か決まることから、栽培技術を競い合う場所として、市場に出荷することがステータスだと認識している。

この点は、市場にも現状を認識してもらい共に歩み寄れる素地はあると思う。

ただ、近くに直売所ができたから、新鮮なものを地域の消費者に一早く届けることができるようになり、喜ばれているようだ。

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千住ネギ 、小松菜にマツタケ、シントリ菜



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寺島ナスを揚げ、ゴマダレ浸し、寺島ナスの上に乗っているのは、千住ネギを干したあとに揚げたもの、
写真をクリックすると寺島ナスが美しい。

千住ネギを干したあとに揚げたもの、サクサクして食感がいい、この手間がうれしい。



寺島ナスは、もともと小振りなナスだから、大きくすると色ボケしてしまう。味は変わらないようだか・・

しかし、市場サイドでは、生産者に大きく作るように指導していたが、あれでは、寺島ナスに対して、誤解が生まれる。

今、地元の直売所には、卵より一回り大きいぐらいで、艶のあるものを出荷するように農家にお願いしている。
消費者が誤解しますから・・

料理屋さんの多くも、鉢に一つ入るぐらいの小振りな方が調理しやすいとの意見を聞いている。

ようやく最近、市場サイドも気かついたようだが・・


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揚げ物
「毛蟹の甲羅揚げ」は、壮石の看板メニュー。


江戸東京野菜の基準は、どのような形で明確にしていくのか・・・

これは、JA東京中央会が検討しているようだが、認証委員会も作る必要があると前から要請している。


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マツタケの天ぷら



私の云う江戸東京とは、江戸時代、そして東京(明治、大正、昭和) の時代を指していて、その時代に品種改良されて生まれた固定種の野菜で、地域の食文化を育んできたものです。

江戸東京野菜は伝統野菜ですから、

江戸東京伝統野菜とした方がわかりやすいかもしれない。

F1の東京野菜は、地場野菜だからそれはそれで地産地消を実践できる安全安心の野菜として、伝統とは分けて考えていく必要があると思う。


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千葉、埼玉など近県で栽培されている江戸東京野菜についてはどのような認識なのか。

伝統野菜の江戸東京野菜は、貴重な遺伝資源だから、生物の多様性からも次世代に伝えていきたいが、

基本的には、東京農業の発展と農畜産物の消費拡大を進めていくのが私の基本的スタンスだから、

江戸東京野菜によって、東京農業全体の認知度がベースアップになることを願っています。

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隈笹(熊笹)を使う細工笹は板前の伝統技術だ


隈笹が持つ殺菌・抗菌作用で鮮度を保つという先人の知恵から用いられている。

 最近、コンビニ弁当などは安易にビニール物が多いから、抗菌作用まで話がつながらず、このビニールは何だろうと、若い人から聞かれることも多い。

シソ(紫蘇)は「妻もの」として日本食には色々と使われる。

芽生えた双葉は「ムラメ」、花の咲いたシソは「花穂」、花が咲きタネができた穂を「穂ジソ」、そして「大葉」とあるが、シソの香りが、食欲をそそる。


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江戸東京野菜の普及推進に携わる皆さんとは、時の経つのも忘れて話し込んだが、皆さんの江戸東京野菜への思いには敬服する。

銀座壮石
東京都中央区銀座5-14-14 サンリット銀座ビルII 2F
03-6228-4659

この記事へのコメント
お久しぶりです!
ご無沙汰しております。

壮石に江戸野菜が豊富に並び始めましたね!
私は端境期に来店してしまい
江戸野菜を食せませんでしたが
おいしそうなお料理を拝見して
また行きたくなりました。

江戸野菜の生産が追いつかないこと、
市場が求める物とのギャップについては
また直接お話しを聞かせてください!
宜しく御願い申し上げます。

では失礼いたします。
Posted by リーフやまうち at 2010年09月23日 16:09
先日はご来店頂き有難うございました。

日本の食材の素晴らしさを伝えるべく頑張ってまいりますので、
今後とも宜しくお願い致します。
Posted by 壮石 小笠原 at 2010年09月26日 09:50
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