このような取り組みが、東京にある農業系の高校で取り組んでもらえたらいいんだがと、雑誌などに書いたりしていたら
、「江戸東京野菜」出版でお世話になった農文協の鈴木敏夫部長が、都農業高校部会長の花野耕一先生(都立農芸高校校長)の了解を得て、9月に府中にある都立農業高校で開催される校長会でプレゼンの時間を取っていただいたと嬉しい連絡をくれたのは今月初めだった。
武蔵総社・大国魂神社のケヤキ並木の北の端に当たるところに、都立農業高校がある。
-thumbnail2.jpg)
都立農業高校は明治42年に 東京府北多摩郡立農業学校として開校したが、
その後、府中農蚕学校に改称して、北多摩から八王子方面の養蚕農家の子弟教育に実績をあげている。
-thumbnail2.jpg)
私が現役の頃は、北多摩地区には農蚕学校出身の農協組合長が結構いたものだ。まだ砂利道の時代で、東大和とか東村山辺りから自転車で通学していたという話を、聞いたことがある。
農高には深大寺の近くに神代農場を所有している。
国分寺崖線が通っていて、場内の数か所に湧水があり、ニジマスの養殖、ワサビ田、合鴨農法で米も栽培している。
昔職場の先輩にカタクリの花見に連れていってもらったことがあったが、落葉樹の下にカタクリの群生地が見事だったのを記憶している。
さて校長会だが
都立農業高校の後藤哲校長をはじめ、瑞穂農芸高校の岡本利隆校長、
都立農芸高校の花野耕一校長、都立園芸高校の千谷順一郎校長、
都立農産高校の佐藤喜一郎校長、都立青梅総合高校の野中繁校長(順不同)と
東京都教育庁指導主事の平蜷L幸氏が出席され、
現状の江戸東京野菜を取り巻く情勢や、園芸高校の取り組み等について、たっぷり一時間紹介させていただいた。
特にお願いしたのは、江戸東京の伝統野菜はタネの採種に苦労している。
東京の各地をテリトリーとする都立の農業系高校が、その地域の伝統野菜のタネを守り伝えることが、農業系高校の役割ではないかと、踏み込んだお話をさせていただいた。
皆さん、大変好意的で、「学生向けのプレゼンを頼めばはやってもらえるか ! 」、
などと、前向きなご質問もいただいた。
パワーポイントのセットもあるので30分ほど早く会場の都立農業高校(府中市)に伺った。
校長の後藤哲先生にお会いして、押しかけプレゼンを受けていただいたお礼やら時候の挨拶をしたが
私が大学時代に入っていた、小さなボランティア・サークルの10年後輩だと、後藤校長から打ち明けられ、驚いた。
勿論、初めてお会いしたのだが、サークルの名簿にはOBの勤め先も書いてあったから、東京の農業団体に勤めていた私の名前を記憶してくれていたようだった。
強い味方になってくれそうなご縁だ。
ありがたいことだ。