東京の郊外、日野市百草の里山に500年続く農家のお母さん、石坂昌子さんが語る、暮らしを彩る四季の歳時記が家の光から出版されたが、東京に残っていた文化として子どもたちに伝えたい一冊だ。
石坂さんは農家の暮らしの中に連綿と伝わる生活文化を、石坂ファームの活動として多くの人たちに伝えている。
江戸東京・伝統野菜研究会は東京に残る伝統野菜を文化財として、復活や普及に取り組んできたが、石坂さんが語る農家の生活文化は、研究会の活動のベースには欠くことができず、学ぶところが多い。
石坂さんは、南多摩郡稲城村( 現・稲城市 )の梨と稲作を専業とする農家の次女として生まれ、26歳で、稲城よりは交通が不便で自給自足の里山にある石坂家に嫁いだという。
一年分の手もみ製茶、醤油、味噌づくり等を姑から習い、農家に伝わる年間行事を守り継いできた。
お正月、春の七草、節分、ひな祭り、花祭り、端午の節句、田植え、お盆、お月見、お彼岸、七五三、冬至、年越しの準備
石坂さんの話に、イラストとコラムのウンチクが読みやすい。
そして、石坂家に伝わる、「みその作り方」「梅干しの作り方」「餅づくり」のレシピも掲載されている。
食育として、子どもたちに伝えていきたいことが満載だから、若いお母さん方には是非読んでいただきたい一冊だ。

自然の恵みを楽しむ会の旧暦( 2月20日前後 )の七草粥のイベントもある。
学んだ後で、体験してみたい方々には、「石坂ファームハウスの【都会の田舎をおすそわけ】」を紹介する。写真をクリックする
石坂さんは「自然の恵みを楽しむ会」という会員制の体験講座を行っている。
1月 餅つき、七草がゆ
2月 みそづくり
3月 よもぎ団子づくり
5月 お茶づくり
7月 ブルーベリー摘み、
8月 そうめん流し
10月 リンゴ狩り
11月 芋掘り、収穫祭
12月 しめ縄づくりなど
年間を通し、里山の自然の恵みをいかした体験だ。

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