旧暦の七草2月9日に向島百花園の伝統の七草籠の七草の葉をむしって粥にして食べたことを報告したが、
伝統の籠がどのような技術で今に伝えられているのか知りたくで籠を調べてみた。
まずは、葉をむしって食べた後の根付きの七草を籠から取りだし鉢植えにした。
向島百花園からいただいた資料には「底に土がこぼれないように、葉蘭を敷き詰め、七草を植え付けます。」とあるが、
最近はプラスチック鉢に植えてから籠に入れているのが多いから、葉蘭を敷き詰めていると云うのが理解できずに確かめてみた。
確かに、葉蘭を上手に切って敷き詰めてあった。
よく考えたものだ。これなら軽い。

まず最初に、籠の周りに沿って葉蘭を巻き、葉の横に挿みを入れて籠の曲線にあわしている。
そして葉蘭の葉先を切って底を覆ってある。

籠の横から見ると、葉蘭で土を包み込むようにこぼれないようにしてある。
たぶん水やりも、七草を植えこんだ後は、土が湿る程度にしているようだ。
籠の脚は、細い竹筒の節を利用した細工。
柄付きの籠、二本の竹を編んで柄を強くしてある。

七草の脇に差してある名札は、せり、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、そして向島百花園>
このような献上籠の伝統の技術も伝えていきたいものである。