東京教育大学のOBが集う組織、社団法人茗渓会の葛飾支部(渡邉悟支部長)から招かれた。
「東京都における農業教育の可能性」をテーマにシンポジウムを開催するので、江戸東京野菜の話をしてくれと云うもの。

お招きいただいた茗渓会は明治15年に創設されたと伺った。
茗渓とは、茗荷の生えていた渓谷ということなのだろうか・・・、お話を伺う機会を逸した。
東京高等師範、東京文理科大学、東京農業教育専門学校、東京体育専門学校が、戦後の学制の改革で、東京教育大学となり、現在は筑波大学。
今回の葛飾支部での講演は、昨年お世話になった都立園芸高校の千谷順一郎校長先生が東京教育大OBとかで、依頼があったもの。
その後、渡邉支部長は、「すみだ食育goodネット」で講演した時に、時間を割いて来ていただいた。
「都立農業系高校における食農活動の試み」として都立農芸高校の高橋元幸先生が、農業系学校の特色である、専門技術を地域にPRする取り組みを発表。

農芸高校に農・商・環境協議会を立ち上げ、ボランティアを地域から募集して一年間学んでもらい、そして、地域に戻って地域に伝播してもらうという、高橋先生のお考えや、これまでの取り組みが紹介された。
「実践女子短期大学における食育活動の実践」として実践女子短期大学の白尾美佳先生が、日野市における食育活動にたずさわった事例を発表。

日野市と学校と農家とJAの連携がうまくいっているとして、実践女子短期大学の学生も加わった、地域に根付いた食育活動を報告された。
学生たちが真っ黒になって収穫作業をしたという、日野産大豆の取り組みは、私も伺っていて、このブログでも紹介している。
地域のために何ができるかとして、子供たちの給食指導に早くから取り組んできて、文部科学省のグッド・プラクティス、(優れたとりくみ)に認可されている。
ディスカッションのコーディネーターを都立稔ケ丘高校の徳田安伸校長先生が担当された。
徳田先生は元都立農産高校の校長をされた方で、農業教育及び食育の芽生えが、平成10年に農文協が発刊した「食農教育」にあり、そして17年の食育基本法の成立にあったと分析。
東京都は19〜20年を推進年とし、小、中、高、特支に推進校を指定しモデル化した。
徳田先生は推進校(都立農産高校)の校長として、多くの中学校で講演、「知育」「徳育」「体育」を掘ったら、そこに「食育」があったと、「食育」が教育の基盤であることを説いて回ったという。

今回の、先生方のお話は、今後の江戸東京野菜の普及推進に、ヒントになることが盛りだくさんで、この機会を与えていただいた、千谷校長先生、渡邉支部長に感謝申し上げる。
その後、当日の様子は中村健人事務局長が活動報告としてまとめていただいた。

敬称略、前列右から
渡邉 悟 学校法人東京聖栄大学 理事 理化学研究室教授 農学博士
中野慶子 一般社団法人 食医同源之会 代表理事
白尾美佳 実践女子短期大学 食物栄養学科教授 医学博士
徳田安伸 都立稔ケ丘高校 統括校長
後列右から
中村健人 一般社団法人 食医同源之会 事務局長 博士(畜産学)
高橋元幸 都立農芸高校 食品科学科主任 主幹教諭
浅井一郎 特例有限会社ティー・エー・オー企画代表取締役
中村穎司 サロン中村古書画コレクション主宰
丸井正樹 東京聖栄大学 健康栄養学部食品学科教授 農学博士
茗荷谷のミョウガ捜索はここから
http://www.geocities.jp/asai1765/kmk11-index.htm