2011年03月23日

荒川区峡田地区の小学校の校章はやはり「三河島菜」だった、23年目の検証。

23年も前に行われた第七峡田(はけだ)小学校「七峡小探偵団」の調査は正しかった。

昭和63年度に荒川区立第七峡田(はけだ)小学校の6年生が「七峡小探偵団」として、自分たちが通う学校の校章は三河島菜ではないだろうかとの調査を行っていた。

このことは、私が編纂に携わった「江戸・東京農業名所めぐり(農文協発売・JA東京中央会・企画発行)の中で紹介したから印象に残っているのだが、

小学生が、昔農家だった人に話を聞いたり、三河島菜を売っていたであろう八百屋さんに聞いたり、そして、荒川から立川にまででかけて、三河島菜の細密画が残る「東京都農業試験場(現・東京都農林総合研究センター)」の説明を受けている。


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そもそも、この調査に当たった6年生達は、荒川区峡田地区の小学校の校章がどれも似ていることから調べたという、
上の写真をクリックする

葉の数が5枚であったり6枚であったり、つぼみが1つであったり3つであったり、葉の形やリボンの形も微妙に異なっていたが、同じものだろうと、

6年生達は、区の社会教育課で、峡田( 三河島 )は江戸時代には有名な三河島菜という漬菜の産地で、徳川の将軍にも献上されたことも学んだ。

このようなことから、自分たちの校章は「三河島菜」ではないかとの仮説を立てての調査が始まったもの。



三河島菜の産地・三河島はすで住宅が建て混んでいた。 しかも、三河島菜は絶滅したとして、よく知る人は少なかった。

しかし、聞き取り調査の結果、校章の周りの植物は三河島菜の可能性が80%との結論を出している。

20%をマイナスしたのは、昔農家だったおじさんの話が、葉先が極端にとがっていないと云われたからだと云う。

「現在、三河島菜は無くなってしまったが、校章として生きています。」というコメントには心を打たれる。


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そんな事を知っていたので、昨年12月、「里帰りした三河島菜」の収穫時に宮寺光政さんに、「七峡小探偵団」の事を話して、花を咲かせるため、一部のカブを残すようにお願いしておいた。

先日伺うと、抽臺した花茎を花束にしてくれた。


「七峡小探偵団」の仮説については、私も花茎が出るまでは半信半疑でいたが、

里帰りした三河島が抽臺して花茎が伸びてきたのを見て、6年生たちが云っていた校章はこれだと確信するようになった。


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左側は、「里帰りした三河島菜」の花茎。
真中は、デフォルメした菜。ミュゼダクリの納所二郎理事長が描く。
花茎を見ると花芽の下に葉が交互(互性)についている。

校章は、植物をデフォルメして描いているわけだが、その前の段階のレベルを、ミュゼダグリの納所理事長に描いてもらった。

校章は真横から描いているが、理事長は若干上から描いている。

小学生の聞き取り調査で、元農家の人が葉先は尖がっていないと云っていたと云うが、花茎に互性する葉は、初め尖がっているが、成長と共に丸くなる。

この辺は、デザイナーのディフォルメしたセンスの問題だ。

近衛師団の桜の徽章を真似たんだろうと云う説もあると云うが、旧日本陸軍が認めるとは思えないし、軍国主義の時代だったからと云ってもそれではさびしい話で、

地域の子どもたちを教育する機関としては、地域の特産物と見るのが正しい見方ではないだろうか、

因みに、地域の産物を用いた例は各地にあるが、私の姉と兄が通った中目黒小学校は創立当時の特産物である目黒のタケノコだし、

杉並区では峡田地区と同じように、杉並第一小から第十小までが特産の杉丸太と杉の葉をモチーフにしている。

先にも書いたが、三河島菜が栽培されなくなったのは、昭和に入ってからで、

少なくとも、今年85周年を迎えた第四峡田小が開校した頃までは、尾久辺りの農家が栽培していたはずで、地域の産物を取り入れる等、地域と一体となった教育の原点が見えてくる。

当時の6年生は今33〜4歳になっているわけで、中には小学校に行く子供のお父さんお母さんになっている方も居るのではないかと思うが、当時の思いをわが子にも伝えてもらいたいものだ。


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宮寺さんは、「里帰りした三河島菜」の採種に挑戦してくれていて、ミツバチから花を守るために網室が作られていた。

これで採れたタネで峡田地区の小学生の給食に供給するつもりのようだ。
posted by 大竹道茂 at 06:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 里帰りした三河島菜
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