震災前の今月5日に開催された「野菜の学校」は修了証の授与と記念講演、そしてベタブルパーティーが行われた。
記念講演は、日経新聞論説委員 生活情報局編集委員の岩田三代氏で、
「世界の食糧事情と日本-在来野菜の価値」について話された。
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「世界の食糧事情」「日本の現状」に続いて「在来野菜の価値」として、
京野菜、加賀野菜、そして江戸野菜などの関心が高まっているが、それは価格的な面、文化的な面、生活的な面と色々な角度から在来作物の価値に関心が高まっている。
多様なタネやDNAがあると云うのは我われにとって財産で強みだ。
F1として使われているもの以外はいらないと云うのは危険なことで、貴重なDNAを内在する在来作物が環境に耐えられる新種育成の資源だ。
経済、文化のグローバル化は今後も続くし、IT技術の発展の中でローカルなアイディンテティーを皆が欲している。
地域の食文化は、旅人にとっては新鮮だったりもする。
その土地を知るには、その土地の人がどんなものを食べているか知りたい、その土地の野菜について語ってもらって食べると満足感が湧く。
ローカルな食文化は文化発信の大きなツールになる。
文化遺産としての在来野菜は、生命を繋ぐ食。文化としての食。コミュニケーションの手段としての側面を持っていて、科学、文化の両面から在来野菜の存在価値は高まるのではないか。
岩田氏のプロフィール、記者として長年「食」に関わり、食糧・農業・農村基本問題調査会委員、国民生活審議会委員などを歴任。味の素主宰の「食のフォーラム」の企画員としても活動。江頭宏昌先生とも懇意で、「伝統食の未来」の編者のほか、著書多数。
大沢敬之学校長のあいさつの後、修了証が授与された外、皆勤賞等が贈られた。

ベジブーケは、園芸研究家の御倉多公子さんの作品、
ベジタブルパーティーには、今年度取り上げた地方野菜のスイーツが集められた。
東京のスイーツは、このブログでも紹介した伝統の野菜菓子・梅鉢屋にスタッフの皆さんで買いに行ったようで、
製造現場まで入り込み、御主人と色々話してきたと云う。

青森:農家が干したリンゴ
東京:野菜菓子
金沢:ラスク

難波:ベジタブルカレーせんべい

スタッフ手作りのスイーツ
お焼き、ベジ・ポンチほか
飛騨・宿傲南瓜の手作りシフォンケーキ
その他
野菜大福を用意している
ベジタプルパーティーが行われた。
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講師として毎回、野菜の話を市場サイドからお話しいただいた、澤田勇治氏(東京青果株式会社 個性園芸事業部審議役)が、
定年退職と云うことで、修了された方々へ益々の活躍など期待を込めた挨拶があった。
その後、参加者全員が一人ひとりが一言、思いを述べた。
尚、「野菜の学校2011」の第一回は「ひご野菜」の予定だ。