平成9年に農業協同組合法施行50周年記念事業としてJA東京グループが都内に50本の「江戸・東京の農業」の説明板を立てたが、
「雑司ヶ谷ナス」は雑司ヶ谷大鳥神社の理解を得て、豊島区を地域に持つJA東京あおばが境内に設置している。

説明板の詳細は、JA東京中央会のホームページに掲載してある、説明板をクリックする。
今年度から地元の豊島区立千登世橋中学校で雑司ヶ谷ナスの復活栽培が始まり、同JAでは栽培指導を行っていることから、同じ「雑司ヶ谷ナス」の苗をポット植えして、この程、大鳥神社に奉納した。

大鳥神社の清水雄介宮司は、「地元、雑司ヶ谷の名前の付いた貴重な品種だけに、大切に育て、多くの参拝者に見てもらいたい」と語っていた。
千登世橋中学校の生物環境科学部の部員の中にも、大鳥神社の近くに住んでいる生徒がいて、話をしていて分かったのだが、平成9年生まれだと云う。
丁度、この説明板を設置した時に生まれた子が、もう中学生として、雑司ヶ谷ナスを栽培してくれていると思うと、私の願いである「地域の文化を次世代に引き継ぐ」ことの可能性を実感することとが出来て嬉しくなった。
同生徒は、ちょくちょく大鳥神社のナスの生育を見に行くと約束してくれた。

大鳥神社は正徳2年(1712)鬼子母神境内に鷲明神として創建された。
明治維新の神仏分離によって、鬼子母神の境内から離れ、大鳥神社と改称して大門ケヤキ並木近くに移り、その後、明治20年(1887)に、現在の地に鎮座した。
同神社の、お酉さま(11月)の賑わいは有名である。
同神社大鳥居の前を、都電荒川線が走るが、左のケヤキが大鳥神社、荒川線・「都電雑司ヶ谷駅」方面を望む。