東京・多摩地区の「手打ちうどん」は昔から農家などに伝わる伝統の味だ。
先日、小平の宮寺光政さんの案内で、東久留米市で江戸東京野菜を栽培している生産者に逢いに行った時の帰り、昼時だったので宮寺さんがサラリーマン時代に、ちょくちょく食べに行っていたと云う店が近いからと、東久留米市との境、清瀬の手打ちうどん「みんなのうどんや」に連れて行ってくれた。

写真をクリックすると左から女将の内堀幸枝さんと厚さん親子。そして宮寺さん。
店に入ると、女将の幸枝さんが懐かしげに、「いらっしゃい ! 」。
12時前に入ったので、席が取れたが、すぐに一杯になった。
北多摩でも、うどんの老舗というと東村山の「きくや」が有名だが、同店には幸枝さんの妹が嫁いだ縁で、20年も手伝っていたそうで、10年前に「きくや」の味で清瀬に開店したと云うもので、味は折り紙つき。
武蔵野うどんは、
お祝い事やお祭りなど人が集まる際には必ず振る舞われ、
それぞれの家庭の味として代々受け継がれてきました。
ゆでたて麺を冷水で締め、たっぷりの肉汁に浸して食べる。
うどんそのものの旨さを存分にお楽しみください
店主敬白
メニューを開けると、肉汁で食べるうどんは1玉からあるが、女性にお勧めが3玉、大きいかき揚げ付きで600円。男性にお勧めは5玉でかき揚げ付きで700円となっている。
(追加1玉50円、トッピングにはコロッケ、天ぷら類)
味を知ったお客が次々にやってきたが、営業は11:00から14:00(売り切れ御免で)、1日100食限定だと云う。
勿論、2人とも5玉の「男性お勧め」を頼んだが、宮寺さんは「ちくわのてんぷらも美味いんだ」とか。
地粉を使った麺は黒ずんでいるが、手打ちだけにコシがあって、豚肉の甘みが汁と共に麵に絡んで、これは美味い。
店名は、老若男女、みなさんに食べに来てほしいので「みんなのうどんや」とアットホームなサービスが信条。
TEL 042-493-5245
〒204-0023 東京都清瀬市竹丘1-3-13
定休日 第一・第三金曜日
帰り際、女将から「宮寺さん、ドジョウインゲンない !、あったら欲しいんだけど」、の依頼に宮寺さん「つくってるよ ! 10日もすればできるから持ってくる」。
地産地消、てんぷらのメニューに宮寺さんのドジョウインゲンが加わるといいが。
清瀬のこの店は通りをはさんで東久留米市野火止2丁目、通りの端を野火止用水が流れているが、この辺りは暗渠になっている。
野火止用水は承応4年(1655年)、徳川幕府老中の松平伊豆守信綱によって開削された用水路で、宮寺さんの畑(小平市小川町)の北にある風致地区を流れているが、東大和市で玉川上水から分水してきたものだ。
この先で、埼玉県に入りは関越自動車道を越えて、禅寺・平林寺を通って新河岸川に流れ落ちて、末は隅田川から東京湾に注ぐことになる。
店から東村山方面に戻ったところは用水が現れているが、覗き込むと鯉の群れが遡っていた。