第4回の「東京育ちの美味探訪」は、多摩川流域の八王子市高月で合鴨農法の稲作経営に取り組む澤井農場の場長・澤井保人さんを訪ねた。

澤井家は、関ヶ原の戦いの頃に高月に移り住んで12代続く稲作農家で、澤井さんは、東京都の農業後継者のリーダーの一人。(元JA東京青壮年組織協議会委員長)。
澤井さんは平成4年に、多摩地区が神奈川県から東京に移って100年のイベント、「TAMAライフ21」の事業で、ドイツに2週間滞在し、クラインガルテン(滞在型の市民農園)を目の当たりにして、環境保全型の農業が近い将来、日本にも訪れるのではと、日本に戻ってから環境に良い農業として、合鴨農法に取り組んだという。
学んだことをすぐに、「実践に移す」。中々出来ないことだ。

大きい声で、合鴨を呼ぶと、何処にいたのか、鳴きながら稲の根もとから何匹も顔を出した。
「私を親だと思ってるんですよ、ヒナがかえったときから餌をあげているから」
耕作している水田は75アールだが、半分は稲作をやらなくなった農家から借りていると云う。
また、合鴨農法も隣り合っている水田で全体の半分の水田で行っているそうだ。
自宅からは離れた田圃に近いところに、水田用の農業機械が保管してあった。
今回の、ミュゼダグリの農家見学は、右から、芳賀緑さん(東京農大4年)、納所二郎さん(ミュゼダクリ)の二人で、澤井さん、細川奈津美さん(都政新聞記者)
澤井農場では東京都の銘柄豚TOKYO Xを飼育していて、澤井さんは「TOKYO X生産組合」の組合長をされている。
話をきいたあと、車で東京では唯一の道の駅「道の駅八王子滝山」に立ち寄った。
道の駅には、澤井さんも野菜を出荷している。