江東区立第五砂町小学校(遠藤朋子校長)では2学期早々の26日、4年生たちが、地元ゆかりの伝統野菜「砂村一本ネギ」のタネ播きを行った。
江戸東京の伝統野菜は、タネを播き、収穫したものを食べ、その一部からタネを採種し、またタネを播き作物を育てる。
伝統野菜はタネを通して、昔から命が今日まで繋がってきている野菜だ。

(写真をクリックすると校長先生のご挨拶)
同校では、昨年9月から「砂村一本ネギ」の栽培に取り組み、今年になって学校給食で食べられた。このことは、当ブログでも紹介した。
栄養教諭の銭元真規江先生は、この取組を「平成23年度 健康づくりフォーラム」で発表している。
4年生の時に栽培したネギから採種したタネを5年生達は、4年生に手渡したが、第五砂町小学校の伝統として毎年次世代に伝えていくことの道筋が出来たと言える。
第4学年の「総合的な学習の時間」指導案を銭元先生から頂いた。

昨年は、9月30日と、少し遅くタネ蒔きを行ったことから、給食で食べることが出来たのは、5月で、4年生は5年生になってからだったが、結構生徒の皆さんは、楽しんでの収穫だった。

写真、左が銭元先生、右が遠藤校長先生
5月の時点ではすでにネギ坊主が出来ていた。
ネギ坊主ができたものだけを残しておいて、それを大切に育てて、梅雨明けに採種したタネは、昨年の倍も採れたと云う。

「五砂小の伝統を作っていってください。」「育てるのに長くかかるので、なるべく早い時期に植えてください。」「水やりをしっかりやってください。」
などのメッセージを添えて、5年生の代表は採種されたタネを4年生の代表3人に手渡した。
4年生の代表は、「弟や妹たちにも伝えていけるように、みんなで大切に育てよう」とか、「一生懸命育てて、全国に広げていきたい。」など、みんなに向かって決意を伝えた。
ランチルームから、場所を校庭に写し、南砂町にお住まいのボランティア藤浪三男さんにバトンタッチ。
藤浪さんから、ネギについての説明とタネの播き方について説明があった。
まず、園芸用の市販の土と黒土を良く混ぜる。

クラス担任の先生から、タネをわけてもらう。
タネを観察することも忘れないように、話しておいた。

4年生は、3組(110名)あり、ひと組を3班に分けてプランターにタネをまかせた。
黒いタネは、播いた場所がわかりづらいから、プランター全体に播けるように、この点も注意を行った。

給食の時間には、1組に招かれて生徒さん方と一緒に、給食を頂いた。
献立は、「とうもろこしのご飯」、「イカの生姜焼き」、「野菜の煮物」、「冬瓜のすまし汁」、「牛乳」。
銭元先生の生徒へのメッセージは
「とうもろこしごはん」は生のとうもろこしをごはんにたきこんだ。とうもろこしのあまみとすこしいれた「しお」がよくあって、おいしいごはんです。
「とうがんは」夏のたべもので、体温を下げるはたらきがあります。さっぱりしていますが、からだの中のよぶんな塩分を外にだしてくれます。「だし」をいっぱいすっておいしいです。」
同校には菜園があり、夏休みの管理がいいのか、立派な実をつけていた。

ゴーヤにピーマン。

ナスに、トマト。水田もある。
翌日、銭元先生からメールが入り、
「午後からの大雨で、種が流れたのではと担任も心配していましたが、プランターの中なので動いたとしても、流れ出てはいないと思っています。
また、生育状況などを含め、お知らせします。ありがとうございました。」
学校からの帰宅途中にものすごい雨、プランターが溢れたのではと心配していたが、大丈夫だったようで良かった。
砂村一本ネギは、4,5日で芽が出るはずで、その後の生育を注目していきたい。