2011年08月30日

江戸ソバリエの皆さん。 江戸からの歴史を担う奥多摩ワサビを収穫して味わう。


今年の2月に、ほしひかるさん(江戸ソバリエ協会)から、「蕎麦料理研究会」で江戸東京野菜の勉強会を開くので来ないかと云うことで始まった。
これまで、アトリエ・グー( 料理教室 )の林幸子先生 (江戸ソバリエ) が江戸東京野菜を料理して、皆さんで試食するという。


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自らワサビを引き抜いた林幸子先生。


江戸東京野菜を使った蕎麦料理の研究は、前回が雑司ヶ谷ナスなどで、今回で3回目、栽培地の見学と云うことで東京の西の端、奥多摩へご案内した。

奥多摩のワサビは、江戸の頃からの歴史がある

奥多摩の山懐、各沢に造られたワサビ田で栽培が始まり、多摩川を筏でくだり六郷へ、六郷からは神田市場へ運ばれてセリに掛けられた。


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皆さんには、JR青梅線の青梅駅に集合してもらった。

上の画像をクリックする
林先生と ほし先生の他には、松本一夫さん( 江戸ソバリエ・ルシック)、寺西恭子さん( 社・日本蕎麦協会理事)、安藤誠さん( 南大塚・小倉庵 )の方々。

前回参加した、JA東京あおばの渡邉和嘉さんに車を出してもらって、目的地の千島山葵園( 0428-85-1872) 園主・千島国光さんのワサビ田に向かった。(写真をクリックする)

JA東京あおばでは、秋の農業祭で奥多摩コーナーを設けていて、ここ何年も、千島さんが奥多摩ワサビ等の特産物を販売していることから、千島わさび園のわさび田を見ておきたいと云うことで、内堀部長、新堀課長等3人も参加した。




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ソバリエの皆さんは、千島さんの指導で、ワサビの収穫を行った。
(写真をクリックする)

当初は、標高1,300bのワサビ田へ、農業用モノレールで向かう予定だったが、ここ数日、東京地方を襲った豪雨で、地盤が崩れやすくなったことや、

最近、月の輪熊がワサビ田周辺に出没しているとのことで、危険の少ない、多摩川支流の西川上流のワサビ田に向かった。




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この地域のワサビ田は、無農薬だから害虫の食害を防ぐために、寒冷紗が掛けられて保護していた。
ここ数日の雨で、沢の流れは増水していた。
( 写真をクリックする)



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ワサビ田から戻った一行は、千島さんの直売所(西多摩郡奥多摩町丹三郎4)で昼食となった。

収獲してきたワサビを前に、千島さんに、奥多摩ワサビの現状、栽培の仕方、ワサビの善し悪しの見分け方等の質問が寄せられた。
(お店をクリックする)



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お昼は、もりそばを頼んで、採ってきたワサビを擂った。

ソバリエの松本さんから「良質の「おろしがね」は先方にあるのでしょうか?」というメールが届いたので、昔「金印ワサビ」の小林専務から頂いた「本鮫皮の山葵おろし」を持参した。
(写真をクリックする)

林先生が擂ってくれたが、先生は何度も辛味が鼻をついたらしく、顔をしかめて手を止めた。



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「ワサビは、醤油に溶かしてしまうと、風味や辛味が薄れてしまうので、まずは、そばに乗せてワサビの風味を味わってください」とは、千島さん。

クリックすると、左がそばに付いてきた細くて小さいワサビ、右が今回採ってきたワサビで、食べ比べると左は辛さだけだが、採ってきたワサビは辛さは左と変わらないが、淡い甘みや風味が良かった。



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上の画像をクリックする千島さんを囲んで、「ワサビ談義」


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ほし先生が、メニューの中に、「ワサビ稲荷」を見つけて、一人一個ずつ注文。

切ってみると、ワサビの茎の醤油漬けが刻んで入っていたが、ワサビの辛さや風味は無い。

残っていたワサビを稲荷に乗せて食べることを、林先生に勧められた。
(稲荷をクリックする) 

ワサビの風味と辛さが加わって、これは美味いい。



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帰りがけに、千島さんから「店の責任者に教えてやってください」との依頼で、林先生が店舗責任者・倉吉さんに、ワサビの料理につてアドバイス。
倉吉さんもこれまで色々と試行錯誤あったようだが、良いアドバイスを頂いたと喜んでいた。


尚、収穫した沢山のワサビは、千島さんのご厚意で、お土産として皆さんで分けていただいてきた。

千島さん、ありがとうございました。

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