2011年09月04日

フードジャーナリストの向笠千恵子さんが江戸東京野菜の「雑司ヶ谷ナス」に注目。


フードジャーナリストの向笠千恵子さんから電話を戴いたのは、8月の末だった。
江戸東京野菜が栽培されている畑に連れて行ってほしいと云いう。

数年前だったら、この時期は、谷中ショウガの終わった後だから端境期でお断りをしていたが、
2009年に第一寺島小学校で「寺島ナス」の復活が行われてからは、5月の末から10月末まではナスは成り続けるから、この時期でも自信を持ってご案内できた。

しかも、今年からは雑司ヶ谷ナスが、豊島区の千登世橋中学校で復活され、そのバックヤードとして、二人の農家も栽培しながら支援している。



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そこで、「雑司ヶ谷ナス」の栽培農家、練馬区南田中の榎本多良(かずよし)さんに電話をして了解を得ておいた。

台風がノロノロと北上していて、心配をされていたが、夕方までは持ちそうなので予定通り、JA東京あおばの石神井支店で待ち合わせをして、畑に向かった。



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(写真をクリックすると収穫した雑司ヶ谷ナス)

伝統野菜の復活は、皆さんに食べてもらって初めて、次の世代に伝えることが出来る。

食べられなければ滅んでしまうのが伝統野菜で、その点を一番心配していたが、榎本さんに伺うと、庭先売りで、良く売れるというので、ホッとした。
無理にお願いをした話だから、売れないのでは生産者にとって迷惑な話だからだ。




2008年に、スローフード江戸東京の成田重行氏に依頼されて、銀座でフォーラムがあって出かけたが、その時に向笠さんをお見かけしたが、その後、「内藤トウガラシ」で新宿のまち興しにもかかわっておられたことも存じていた。

昨年の11月には、オテル・ドウ・ミクニで、「ミクニの地産地消、東京を食べるディナー」が行われたときにお見えになって、名刺交換をさせていただいたが、時間的な余裕がなくて挨拶だけで失礼してしまった。



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(著書をクリックするとリンク)

グルマン世界料理本大賞グランプリ受賞の名著を、この度、ご恵贈頂いた。

食文化が今に伝わる地を、何度も訪ねるなど、丹念な取材をされていて、人々のぬくもりすら感じて、引きずり込まれてしまった。

向笠さんは、著書の中で
「食べものは人間のいのちを日々つむいでいく必需品であり、人間の力によってつくられ、運ばれ、調理され、そして口に入る。その一部始終を俯瞰しなから考察する― そんな俯瞰文化学を初めて実践したものが、本書である。」と書いていて・・・

今回、ご一緒していて向笠さんの取材法の一端にふれた。

榎本さんの奥さん・悦子さんに、家庭で食べている「雑司ヶ谷ナス」の料理が食べたいと頼んでいたし、
私には、雑司ヶ谷ナスを持っていって料理してくれる店があったら案内してくれと相談された。

生憎、都合が付かずに、料理してくれそうな店を幾つか紹介したが、興味をもつとトコトン、丹念に取材する、その一端を見た思いだった。

後日、紹介した料理店で、持参した雑司ヶ谷ナスの料理をつくってもらったようで、「江戸東京野菜に夢中になりそうです。」と嬉しいメールをいただいた。




追録



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「百味」9月号も一緒に戴いた。
向笠さんはすき焼きについても造詣が深く、浅草のすき焼きの老舗「ちんや」の店主・住吉史彦さんとで音頭を取り「すきやき連」を結成。「すき焼き通」の著書もある。
同誌には、「続 すき焼きものがたり」を連載している。

posted by 大竹道茂 at 00:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 寺島なす、雑司ケ谷なす
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