平成23年度宮中新嘗祭に献穀する東京都代表・西東京市の海老沢孫次さんの栽培は、当ブログでも紹介しているが、26日、JA東京あぐり職員等の応援のもと、たわわに実った古里1号種の刈り取り作業が行われ、予備圃場のハウス内で乾燥作業が行われている。

これまで何回かお邪魔したが、海老沢さんにお会いできなくて、圃場での粟の生育状況を写真に撮らせていただいていた。
8月5日に伺った時は、間引きも終わっていて、うっそうと茂り始めていた。

8/16
この頃になると、粟は背丈程に伸びて、穂が出始めていた。
海老沢さんは、リスクを考えて、離れたところにあるビニールハウス内でも栽培をしていた。
露地に防虫網を張った圃場と、ハウス内では温度差も大きくすでに穂は伸び始めていた。

9/16
JA東京あぐりの原島義夫常務に伺うと、そろそろ「抜穂の儀」を執り行うと聞いていたので、その前にと、立ち寄って撮らしてもらったが、すでに穂が実っていた。

9/26
収穫は26日の午前中と聞いていたが、都合で伺ったのは午後になってしまった。
すでに圃場内の精粟は綺麗に刈り取られていて、ハウス内での乾燥作業に入っていた。
丁度外出先から園主の海老沢さんが帰ってきたところで、お会いすることができた。
傍から見ていると、順調だったように思えるが、播種祭から収穫までのご苦労について伺った。
海老沢さんにとっては、東京の農家を代表しての奉耕だっただけに、精神的にご苦労があったようだ。
芯喰い虫の対策は十分と見えたが、実際には生気を無くして黄色くなった葉が所々に発生して、根もとを調べてみるとやはり、芯喰い虫がたべていたと云う。
しかし、農薬は使いたくないと云うので、JAの職員の協力を得ながら、根元に潜む幼虫を一匹一匹見つけてはつぶしていくのが大変だったという。
今後の作業は、乾燥した精粟・古里一号種(餅粟) を精白して、より抜いた粒を5合奉献することになる。
まだまだ、海老沢さんにはプレッシャーが続くようだ。

宮中新嘗祭も終わった後、JA東京あぐり本店(西東京市田無) に出向いたら、ロビーに海老沢孫次さんの献穀コーナーが出来ていて、献穀粟が展示してあった。
東京都代表として重責を果たした、海老沢さんご苦労様でした。