朝から降りしきる雨の一日だった。午後には一段と激しくなり、JRの阿佐ヶ谷駅から青梅街道に向かうケヤキ並木では、ケヤキの葉に当たった雨が、大粒となってボトボトと強く傘を叩く中、車の跳ねを気にしながら歩いた。
大通りに出る頃には上着きの肩口から袖へ、さらにズボンの両裾はびっしょりの状態だった。
JA東京中央城西地区(杉並区)の三部会の合同セミナーと云うことで、担当の小野寺博鐘主任から連絡を戴き江戸東京野菜の話をさせてもらったが、松原宏武副組合長、竹之内次夫常務を初め、20年も前にお世話になった方々が、大竹が来るんならと、雨の中にもかかわらず、会いに来てくれて、話を聞いてくれた。
農家の方々にお話しするのは、消費者の方々に話すポイントとは当然異なる。
作物の話は、皆さんご存じだからで、むしろ、江戸東京野菜が注目されることで、東京の農業全体に光があたっていること等、現状の写真を使って休憩なしのたっぷりの2時間、小中高等、教育現場での取り組みや、レストラン等飲食店での取り組み、また、行政の動き等、「農政運動」「東京の農業振興策」の一手法としても重要だと云うことに理解を求めた。

久しぶりにお会いした鈴木宗孝さんは、三國清三シェフが「東京を食べるディナー」(写真をクリックする)を開くとき、杉並ブランドとして野菜を供給しているが、今年から城西地区の農業後継者組織(青壮年部)の代表になったと云うから頼もしい。
東京23区の農業(発行元:都市農地懇談会事務局世田谷区都市農業課03-3411-6658)
を当日の資料として配布したが、その冊子に杉並区の農家を代表して掲載されている「井口幹英さん」が出席されていた。(冊子をクリックする)
杉並の伝統野菜として、江戸時代、源内という農民がつくりだした「源内つまり大根」が、伝統大蔵大根のルーツだ。
そんなことを話したら、井口さんから伝統大蔵大根を栽培したいとの話を戴いた。
今から播種するのでは遅いので、来年になるが心強い仲間がまた一人増えた。
また、タネが残っている地元ゆかりの「高井戸キュウリ」についても興味をもたれた方が何人もいたのも心強い。
竹之内常務はご担当が地域振興で、杉並、世田谷、中野、大田、そして、品川や新宿までと広大なご担当エリア。
今後、お世話になることも多いので、懇親の席だったが、江戸東京野菜へのご支援をお願いした。
松原宏武副組合長、竹之内次夫常務、細渕彰徳理事、安藤進さん、滝沢廣支店長、皆さんお世話になりました。