都立園芸高校では、2年生を中心に「江戸東京野菜プロジェクト」が結成され、学生たちが自主的に、ブログ「江戸東京野菜プロジェクト通信」で情報を発信していることは、当ブログで紹介している。

栽培の様子はこれまで報告されてきたが、紹介されていなかったのが、加工だ。
野菜と果樹専攻の3年生が受講する科目に、横山先生が指導する、園芸加工がある。
江戸東京野菜の、馬込半白キュウリと、今年復活を果たした東京大越(オオシロ)ウリの粕漬けが一定の味になったと云うことで、試食用に送っていただいた。
また、初物の滝野川ゴボウの一系統、渡辺早生ゴボウも一緒に。

渡辺早生ゴボウも、今年同校で復活を果たしたもので、先日、育種家の渡邉正好翁に育種のノウハウを教えてもらったことは、当ブログで紹介している。
戴いた渡邉早生ゴボウは、キンピラと、鶏肉と一緒に炊いて戴いたが、香りが良く美味しく戴いた。

粕漬けは、馬込半白キュウリと東京大越ウリだった。
横山先生に伺うと、馬込半白キュウリは、葉の後ろなどに隠れていて収穫し忘れ、収穫期を逸したものを加工して食用に供しようと、試みられたもの、
また、大シロウリは、奈良漬の原料。
昔は、半分に割った大シロウリのタネを取るため、ハマグリの片貝でかき出していた。
これら半白キュウリと大シロウリは収穫後、塩漬けにされた後、9月5日に取りだされ半日塩抜きをして、塩味がなくなったところで翌日、一か月酒粕に漬けたもの戴いた。
半白キュウリは酒粕が十分に馴染んでいるため、定評ある食感に酒粕の味が後を引く。
また、大シロウリは、奈良漬にするには毎年酒粕を変えながら3年も漬けるもので、まだ途中の味だが、食感はいい。