都市農業の一形態として練馬区南大泉で市民参加型の農業を展開している永井農園の園主・永井昭さんについては、当ブログでも紹介した。
この程、今年初めての芋堀があると伺ったので、芋掘体験の同農園を訪ねた。

同農園の芋掘は、練馬区が農地の無い近隣区等、都民に農業に親しんでもらうために、幼稚園や保育園( 以下園と云う )を対象に、毎年芋堀体験を募集しているもので、1株250円。
同農園では2,200株が作られている。
今年は、放射能を心配した園も多いが、調査の実施等や都民対応は練馬区が全て行っており、キャンセルは1園のみで、その空きはすぐ埋まり、同農園では昨年以上の20園もの予約が入っているという。
永井さんは、「今日は一番忙しい日なんだ!」 としながら、芋の茎を刈り、園児たちの芋を堀るところに白線を引くなど、日頃からお手伝いを願っているボランティアさん3人の協力も得て、テキパキと作業を進めていた。

18日、永井農園を訪れた、園児たちは今シーズン一番多い、5つの園。
豊島区や新宿区、中野区からも西武池袋線を利用してやってきた。
10時頃から集まり始め、リック等の荷物を園ごとに芝生の一角にまとめて降ろしてから芋堀に入るが、子どもたちのペースで、芋堀体験が進んでいく。
写真をクリックすると、「楽しい芋堀」。各園とも一年の中でも思い出のイベントの一つだけに、カメラマン同行。

同農園は、リピーターの園が多いのが特徴。
まず西武線池袋線の保谷駅から子どもの足で7〜8分弱と近い。
そして、広い芝生畑が当日は解放されるから、芋堀を楽しんだ後のお弁当やゲームなどを楽しむスペースに恵まれている。
ある園長先生が永井さんに、「芝生には雑草が一本も生えてなくてお手入れがたいへんですね!」と話しかけたが、永井さん「農薬はまけませんから、草は一本いっぽん手で取ってます・・・」と農業の大変さを伝えていた。
中には、葉や茎から芋が繋がっているところを見せたいから、刈らないで見本に芋を掘っておいてくれという注文もあると云う。これも大切なことからだとすぐさま対応する。

各園が利用するのがこの記念写真を撮るポイント。
年間行事の思い出になるイベントだけに、卒園アルバムには「さつまいも掘り記念」のボードと子どもたちが好きな、植木を刈り込んで作った、トトロのキャラクターが楽しい思い出を演出している。
そして、手の空いた時には永井さんは子どもたちに昔から伝わる『草花遊び』の一端を披露したりする。
芋の葉を切り取ってきて、茎をポキポキ折って、簡単にネックレスを作ってかけてあげた。
素朴なものだが子どもたちは大喜び。
これを見た先生たちが見習って始める。
園によっては、リース作りに使うからと、芋のつるを先生たちが持ち帰るところもあると云う。
サービス精神旺盛な永井さんのお人柄がリピーターとなり、予約園が増えていることが理解できる。
今後の予定を伺うと、20日21日と25日から28日は毎日、園児たちの芋堀が続くと云う。

同農園の入り口に、永井さんの野菜は直売所「泥つき亭」があるが、当日は芋堀対応のために販売物は用意できず。
「この店はよく休みます」が架かっていて納得です。