都農住都市支援センターが都民を対象としたバスツアーは、都民に東京の農業、農地、農業者について理解を深めてもらうために農産物の収穫体験などを実施している。
昨年は、国分寺・三鷹コースで実施したことは、「食の最新情報を動画配信するフードボイス」が今も配信している。
今回の、江戸東京野菜探訪バスツアーは、昨年、バスツアーの企画段階で10月に下見を行ったことは、フードボイスのブログで紹介しているが、3月に実施する予定が11月に延期になっていたもの。

小松菜の収穫は、江戸川区篠崎町の農業後継者・小島啓達さんのハウス。
強い雨音がハウスを打つ中、参加者は小島さんの指示に従って、小松菜を重いほど収穫していた。

目が覚めたらすでに雨が降っていた。小雨が降ったりやんだりでこのままなら持つかなと、期待したがスタートの9時30分には降り出してしまった。
「京橋大根河岸 青物市場跡の碑」( 写真をクリックすると碑文が読める )には、かつてこの地で「三光山」の屋号で両親が卸をされていた石川勲氏(東京シティー青果株式会社会長・江戸東京野菜普及推進協議会会長・京橋大根河岸会)に、無理を言ってお昼までの約束で参加して戴いた。

今回のコースは、昭和10年までこの地にあった京橋大根河岸に運びこまれた亀戸ダイコンがどのようにして、運ばれたのかを遡って検証しようと云うもの。
かつて京橋川に架かっていた紺屋橋のところ、高速度道路の下で雨をしのいで、石川氏から当時の写真を見ながら話を伺った。(写真をクリックする)
家康が江戸で最初に取り組んだ事業に、行徳の塩田から塩を運び込むための運河、小名木川を開鑿したしたことだ。
その後、江東地区から農産物が、小名木川を通って大根河岸や神田市場に持ち込まれた。
小名木川から、悠々と流れる隅田川に流れ込む地点は、一度見ておいてもらいたい景観だ。
そこから、京橋大根河岸へは、流れに乗っていきやすいが、神田市場となると、流れに逆らいながらは難しく、上げ潮を待つしかない。
小名木川に架かる万年橋は、浮世絵にもなっていて、この地からは、富士山も見えていた。

昨日の天気予報では、土曜日の午後から降り出すような予報だったので、スタッフは雨が降る前に露地栽培の亀戸ダイコンを収穫することに変更していたが、早くから雨が降り出したので参加者は3本の亀戸ダイコンを抜くのにも一苦労だった。

昼食は、亀戸の香取神社の参集殿をお借りして戴いた。
食事の前に、宮司さんと、亀戸大根の木村重佳さんから挨拶があった。
食事は、亀戸大根の料理で有名な、割烹「升本」から、亀戸大根の料理の入ったお弁当を取り寄せた。

又、江戸東京野菜料理研究家の、酒井文子さんは、直接会場に来て料理を作られていた。
初めに、亀戸ダイコンと市販の青首大根の食べ比べを行った。
温かい、亀戸ダイコンと油揚げの粕汁
亀戸ダイコンのヨーグルト味噌漬け、
亀戸ダイコンの胡麻入りフライ
の三品が出されたが、どれも簡単で、美味しく好評だった。
参加者にはレシピが配られたから、自分で収穫した亀戸ダイコンで試されるのではないだろうか。

小松菜の収穫の後は、小松菜の碑のある、新小岩の香取神社・・・。
雨でもあり、無理をされないように、バスに残って休んでいただくようにお伝えしたが、皆さん今回の企画に対して意識の高い方ばかりで、
傘をさして、かつての農業用水・小松川境川親水公園を渡って、香取神社の「小松菜産土神」の碑までご案内した。
皆さん、雨の中、本当に有難うございました。
築地の東京シティー青果・石川会長も雨の中、結局最後までお付き合い戴いた。
石川会長ありがとうございました。
また、東京都農住都市支援センターの森戸伸行専務を始めスタッフの行き届いた対応は、参加者から称賛の声が寄せられていた。
フードボイスの、新田真一社長とカメラの井上俊さんが取材として最後まで撮影していただけた
有難うございました。
12月1日には、この模様は、フードボイスから動画配信された。