「九州伝統野菜フォーラム」に出席するため、熊本市についたのは24日の16時過ぎだった。
主催者の「くらしマイレージalliance」の園田敬子さんが出迎えてくれた。園田さんには、2週間前東京でお会いしているのは、当ブログで紹介している。
園田さんは、ホテルに向かう途中、ひご野菜の一つ「芋の芽」の栽培地に連れて行ってくれた。
「芋の芽」の生産農家は現在4軒に減少、しかも出荷しているのは3軒だとかで、その1軒の菊陽町の矢野康治さん(73歳)をお尋ねした。
この栽培法だが、写真をクリックする。
赤目芋種の赤目ミヤコ芋と言っていたが、親芋の周りにできた小芋は収穫保存するが、畑に縦に長い溝、深さ1b、幅1b程掘って底に、子芋をとつた後の親芋を再び植え、溝にもみ殻を入れて親芋を覆う。
もみ殻が保温の効果があり、芽が伸びてくるという軟化栽培だ。
もみ殻を、取り除くと芋の芽が出てきたが、ピンク色でみずみずしいものだった。
明日、フォーラム会場で「ひご野菜」を紹介するための展示用として、収穫してくれた。
小さい芽をいただいてかじってみたが、アクが強いので喉がチクチクするから、生ではあまり食べないほうが良いと注意されたが、サクサクとした食感は良い。
藁が土の中から出ていたので聞いてみるとこの中で小芋を保存しているのだと2っ出して見せてくれた。
フードジャーナリストの向笠千恵子さんに、11月25日に熊本で「九州伝統野菜フォーラム」が開催されることをお話ししたことがあった。
そのことを覚えていてくれて、今月初めに、メールを戴いた。
「熊本から戻ったばかりです。
九州の方たちに、今月25日の熊本のイベントの宣伝をしてきました。
地元のすき焼き屋さんに、熊本の伝統野菜をもっともっとざくに使ってほしいとお願いしてきました。」と云う。
「すき焼き 加茂川」の女将さんは季節ごとに出してもいいような話をしていたと云うから有難い話しだ。
早速、ひご野菜の普及に取り組む「くらしマイレージalliance」の皆さんにお伝えすると、お礼のメールで返信した。
熊本には、私より先にミュゼダグリの納所二郎さんが着いていた。3年前に金沢で伝統野菜サミットがあった時も、小金井の皆さんが応援に来てくれたが、今回も何人かが応援に来てくれるという。
ホテルでチェックインを済ませて、向笠さんが教えてくれた、加茂川に向かった。
クリックすると、創業は、明治10年、いわゆる牛鍋の店として開業したという老舗だ。
予約は入れていなかったが、丁度1つテーブルが空いていた。
向笠さんに加茂川を紹介されたことを店長に告げて、園田さんから分けてもらった芋の芽を渡して、食材として出してくれと頼んだ。

しばらくして女将の山下みきさんが、芋の芽を切って持ってきた。
女将は、「ひご野菜の芋の芽は子どもの頃から食べてきたが、すき焼きの食材としては考えたことも無かった」と言っていた。

野菜を入れる前に、ひご野菜の「芋の芽」を入れてくれた。
芋の芽は、初めはサクサクとした食感だが、火が通るとトロ味が出て、2度楽しめてしかも美味い。
そんな「ひご野菜」談義をしていたが、女将はずーと我々のテーブルに付ききりで、サービスを戴いた。
すき焼きは勿論だが、焼酎の「待宵」で食べた「特選馬刺」も結構でした。
帰りに、女将は明日の『九州伝統野菜フォーラム』には必ず聞きに行きますと約束してくれた。
『九州伝統野菜フォーラム』の基調講演大変興味深く拝聴いたしました。
私どもの店でも熊本の肉だけでなく熊本の美味しい野菜に加えて伝統野菜もお客様に提供していけたらと考えております。