2012年02月03日

第5回江戸ソバリエ・江戸蕎麦料理研究会が29日に南青山のアトリエグーで開かれた。


第5回の研究会のために、25日に小平の岸野農園と宮寺光政農園に収穫に行ったことは当ブログで紹介している

残雪の中で北風がやけに寒かったのを思い出す。


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アトリエグーの林幸子先生は、素材の、汐入ダイコン(二年子ダイコン)、品川カブ、馬込三寸ニンジンの、創作イメージができているようで、準備に取り掛かっていた。

第5回の参加者はソバリエの皆さんで、林幸子先生を始め、ほしひかるさん、松本一夫さん、安藤誠さん、寺西恭子さん、稲沢敏行さんに、私も仲間に入れていただいた。


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馬込三寸ニンジン
大田区馬込の農家が品種改良したもので、「馬込大太三寸ニンジン」が、本来の名前だが、大太にするにはそれなりの技術が必要。

宮寺光政さんが、採種用に残していた馬込三寸ニンジンを数本、提供してくれた。
農園でも試食をしたが、林先生は、食べながら料理のイメージを膨らませていたようだ。

〔馬込三寸ニンジン、煮る+バター少し、ミキサー〕
馬込三寸ニンジンのピュレ。
微かにニンジンの匂いがして、クリーミーな舌触りが優しい。最盛期に皆さんに食べてもらいたい一品に仕上がっている。



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宮寺農園で提供いただいた、右から、(二年子ダイコン、亀戸ダイコン、品川カブ。

二年子大根
荒川区の南千住(汐入)、町屋(荒木田)辺りが名産、越年して3月頃に収穫するので二年子(にねんご)ダイコンという。



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〔二年子大根、皮のままブツ切り+蕎麦汁、素揚げ、素上げを山椒と塩〕
二年子ダイコンは辛味ダイコンだが、素上げしたことで、辛味が飛び、味に深みが出る。
芯まで揚がったかは、竹串ではなく、刺さりづらい菜箸のほうが良い。

ダイコンの後味がいい、輪切りの切口が幾何学的で美的。




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品川カブ
東京では高級品種の金町コカブが有名で、その昔、品川カブは栽培されていたがやわらかで食感が滑らかな金町コカブにとってかわられてしまった品種。
しかし、長カブが珍しくなった現代では、珍しい、面白いと、金町コカブと差別化できるようになった。

※岸野農園、電話042-341-2885

〔品川カブの葉の搔き揚げ+かけ蕎麦〕
品川カブの葉は大根の葉より柔らかいから食べやすい。

上の写真をクリツクする。
衣が多過ぎないように、揚げる分だけ別のボウルに移す。揚げる時も散らばりやすいので、まとめながら揚げる。
衣が少ない分、葉の味がしっかりわかる。カブの葉、茎が柔らかくて美味しい。


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〔品川カブを出汁で煮る、潰す+とろみ+太切蕎麦〕
この潰しカブの餡かけ料理は、コカブだとふ抜けた食感になる。品川カブは味が濃く緻密なので甘味がでる。 餡は塩味で、太めのソバに合う。

「囲炉裏で食べているように心まで暖かくなる、絶品の蕎麦、外は雪景、藤あや子の演歌「雪深深」が似合いそう。」とは、ほしひかるさん談。



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〔蕎麦湯+ダッタン蕎麦+生姜+杏〕
そば粉のとろみがでて、生姜が体を温めてくれる。アンズの甘酸っぱさがホッとさせてくれる。

因みに、ダッタン蕎麦は、「苦そば」と云われるもので中国の2000bの高地が主産地、現代人の生活習慣病を予防し治療する自然食品として注目されている。



追録



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安藤さんから、お店(南大塚の小倉庵)でお客さんに出した「お年賀」を戴いた。
何だろうと開けてみたら、七味唐辛子の「やげん掘」、これはいいものを戴いた。

そして、寺西さんからは、ご自分で作った藁で編んだ干支の「辰」。ひげや角がリアルで素晴らしい作品だ。



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北区にお住まいの、松本さんから、「こんなのが配られていた」と、北区の食育フェアのチラシを戴いた。

こんなのが配られていたとは知らなかった。
4日に、北区の健康いきがい課から頼まれていて、4日の午後からお話しする予定だ。


ソバリエの新年会はここから


posted by 大竹道茂 at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | そぱ・うどん・ソバリエ
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