日本橋のてんぷら屋・老舗「てん茂」の四代目奥田秀助さんが一度、ウドムロを見たいというので、西武拝島線の玉川上水で待ち合わせをして須崎雅義さんのお宅に向かった。
「てん茂」については、当ブログで昨年紹介している。

作業場の前で、須崎さんの奥さんが春に植え付けるウドを、株から芽を一つつけて切り離す作業をしていた。

須崎農園は、江戸時代の循環型農業の形態を今に残す、東京では数少ない農家だ。
今回は、須崎さんのお宅から畑を通って一番奥の雑木林まで、奥田さんに説明しながら歩いた。
須崎さんの屋敷の裏を少し行ったところで撮った写真(上)、梅林と畑。その先に(下)、ハウスが両サイドに建ててあった。
埼玉県三芳町の三冨新田を視察したことは当ブログで紹介した。
江戸時代の元禄7年、川越藩主の柳沢吉保が作らせた、循環型の形態を絵にした看板が掲示してあったが、これはわかりやすい。
須崎農園は、この絵を見ておくと理解しやすい。

防風林の所まで来るとその先、遠くに欅の林が見える。
防風林を過ぎてから、振り返ると先ほどのビニールハウスが見える。

横一線に連なっていた雑木林も開発が進み、須崎農園の分だけ、こんもりと残り、両サイドは切り払われている。
さらに近づくと、そこでウドが栽培されている。
雑木林は、かつて一定の高さや、一本一本が一定の太さになると切って更新することが行われていたが、現在では更新することもなく、木々は伸びるに任せいる。
懐中電灯に照らしだされたウドは、美しかったという。
尚、ウド栽培については、当ブログで紹介している。
奥田さんは、帰りにひと箱購入して帰った。
ウドの食べ方は酢味噌和えが一般的だが、アトリエグーの林幸子先生は、ミキサーにかけて蕎麦と合わせた。