2012年08月01日

清澄庭園「庭園アカデミー」第1回は河原武敏先生の「.清澄庭園12の魅力」


東京都公園協会では、管理している9つの都立文化財庭園のうち、5つの庭園が江戸時代に築庭されていることから、江戸に焦点を当て、庭園文化にちなんだテーマを掘り下げる連続講演会「庭園アカデミー」を毎年開催している。

今年は「第29回全国都市緑化フェアTOKYO」にあわせ、「江戸の緑 東京の緑」をメインテーマに各分野の専門家を招いて、清澄庭園 大正記念館を会場に開催されるが、第1回がこのほど行われたので参加した。



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清澄庭園 大正記念館の部屋からは、芝地広場の野筋と植え込みの先に池、その先の富士山麓が見える

上の写真をクリツクする
第1回は、河原武敏先生(元東京農業大学教授)による
「清澄庭園開園80周年記念講演 清澄庭園12の魅力」

講演に先立ち、同協会文化財庭園係の平田三和さんから講師の紹介が行われた。    

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河原武敏先生は、1931年東京都生まれ。東京農業大学卒。庭園学、環境緑地学が御専門。

清澄庭園は、明治から大正にかけ三菱財閥の富豪である岩崎弥太郎が、心に残る名園を参考として江戸時代の大名庭園を実現。

弥之助、久弥、の三代が受けついだ名園だ。 関東大震災で邸宅を失ったが、大正13年に東京都が寄贈を受け、整備して昭和7年に開園、今年開園80周年を迎えた。




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少し早めに着いて、久しぶりだったので、庭園を一回りしてから講演を伺った。
河原先生から庭園の見方を学んだことで、講演終了後、再び庭園を巡った。

清澄庭園「12の魅力」について河原先生から縷々話があったが、
この庭園は、水際から見る景観、芝生広場の野筋からみる景観、富士山の峠からみる景観と、高低差で変化を楽しむことができるほか、磯渡りの飛び石が4カ所もあり、そこからの涼亭の景観が良い。



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富士山をくっきりと浮き上がらせるために、バックスクリーンとして、大木が生い茂る。
また、富士の稜線には、木を植えずに山の形をすっきりと表している。
山麓には低いツツジが棚引く雲のように配置されている。

上の写真をクリツクする
富士山の前に浮かぶ「鶴島」の松が美しい。




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先生は「魅力の11」として庭園工作物の鑑賞を挙げている。

灯篭
昨年、旧古河庭園に行った時に、震災の影響で実家の灯篭が倒壊したとのことを報告したが、気になって通りかかった庭園管理の職員に灯篭の様子を伺うと、
「全部倒れたが、一部欠ける程度で壊れる物はなかった。」という。

春日灯篭、雪見灯篭、層搭、仏層搭、山灯篭。
しかし、竣工以来、80年を経過していた傘亭は、東日本大震災の影響で安全利用が出来なくなったとして撤去されていた。
また、中の島へ渡る土橋も被害に遭い、鉄パイプの橋で覆ってあった。



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手水鉢
入り口の事務所脇の、摂津御影の「なつめ水鉢」。
筧から滴る清水に波紋が広がり、大海を見る思いだった。

上の写真をクリツクする
橋杭型手水鉢(大和御影石)、自然石の手水鉢、灯籠中台手水鉢(奈良御影石)、甕穴手水鉢(京都・保津川石)など、




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東京都が庭園の寄贈をした岩崎家の功績を讃えた「清澄園記」

上の写真をクリツクする
先生は、「魅力9」として美しい庭石の鑑賞を挙げている。
伊豆式根島石があった。佐渡の赤玉石、枯滝石組、



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明治11年、深川親睦園として、3万坪を買収して、貴賓接待と社員親睦を目的に作り上げた庭園は、関東大震災以後、半分が東京に寄付され、現在は道路ができ、西側は開放公園となっている。

尚 次回の清澄庭園「庭園アカデミー」は、「江戸東京野菜の物語」8月18日14時から



追録




この庭園アカデミーでは、毎回、老舗「とらや」による江戸再現和菓子のお土産がいただけるのも魅力。


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左上の道明寺製「涼風」は、岩崎家から譲り受けた東京都が、庭園を整備して開園した昭和7年に創作された和菓子。今年で80年を迎える。

右下はきんとん製「青葉の露」は、東京都が清澄庭園を名勝に指定した昭和54年に創作された和菓子。
次回は、どんな和菓子なのか楽しみだ。


posted by 大竹道茂 at 00:18| Comment(0) | TrackBack(0) | イベントの紹介
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