東京家政大学 家政学部栄養学科管理栄養士専攻3年の佐竹未希さんからメールをいただいたのは6月中旬だった。
「伝統野菜に興味を持ち、学長に要望書を提出して、大学のバックアップのもと、今年度から学内の敷地の一部で伝統野菜の農園を作ることになりました。」とあった。
北区の滝野川紅葉中学校の副校長先生から種をいただいて「滝野川ごぼう」を育てているようだが、同大が、板橋区にあるところから、板橋区の伝統野菜も栽培したいという。
色々、あれもこれもの希望があったが、まず、江戸東京野菜の栽培現場を見ていただくことから始めてはとアドバイスをし、三鷹の星野直治さんの農家見学にお誘いもした。

JA東京あおばは、北区、板橋区、豊島区、練馬区が営業地域で、現在同地区の伝統野菜を復活していることから、同JAの渡邉和嘉常務に、佐竹さんたちの「江戸東京野菜の会」 の栽培指導をお願いし快く受けてくれた。
因みに、同会は、会員32名が栽培に携わっているが、農園顧問は、学生支援センター所長の笹井邦彦先生で、
また、農産加工は漬物の権威、宮尾茂雄教授の指導で、江戸東京野菜で福神漬けに取り組むという。
木村重佳様提供
・寺島ナス
・谷中ショウガ
JA東京あおば提供
・馬込半白キュウリ
・東京大越ウリ
・志村みの早生大根
小金井の生産者の井上誠一さんも冬採りの野菜で協力してくれるそうです。
「江戸東京野菜おかず福神漬プロジェクト」は、
顧問として、漬物博士と異名を持つ宮尾茂雄教授のご指導のもとで行なっています。
春には、江戸東京野菜の福神漬が完成する予定です。
福神漬は、名前の縁起のよさもさることながら、手軽に7種類の野菜が食べられるお財布にも身体にも優しい漬物です。
ただ、現在はカレーに添えられる甘い漬物の印象が強いのが残念で、もっとごはんが進む、お米をいっぱい食べてもらえるおかず福神漬を作りたいと思っています。
福神漬は、そもそも東京の郷土漬物なので、江戸東京野菜で作るのがもっともふさわしく、江戸東京野菜の魅力も生きると考えています
試作がうまくいくようでしたら、福神漬の株式会社新進と協働して、「江戸東京野菜の福神漬け」の商品化を考えていければと思っています。
ノラボウ菜と滝野川系の渡辺早生ゴボウを、JA東京あおばの渡邉さんと伊藤さんに指導してもらっているという。
メンバーが横断幕を作ったとデザイン(Akane.T さん)が送られてきた。
すごくきれいなデザインなので使い道を伺うと、年間を通じて、大学の脇を走るJR埼京線の車窓から見える位置に垂らされる予定だという。
私はまだ「江戸東京野菜の会」の皆さんとは、お会いしていない。
お会いしたのは、佐竹さんと大熊さんで、二人とも勉強熱心で、私のアドバイスに沿って、6月末には、三鷹の星野直治さんのなす畑で、知り合った江戸川の認定農業者・木村重佳さんや、JA東京あおばの伊藤信和さんと渡辺耕造さん(営農相談員)に、東京家政大学が取り組む「江戸東京野菜おかず福神漬プロジェクト」への協力依頼をするなど、熱心にネットワークづくりに励んでいた。
その後、私のブログをチェックしたらしく、小伝馬町で行われた「大江戸町人アカデミー」にも聞きに来た。

8月には、一緒に江戸東京野菜に取り組んでいる、大熊はるなさんを連れて、三鷹の星野農園にきて、寺島なすでまち興しをしている東向島の皆さんや、ミクニマルノウチの佐々木章太シェフにスタッフの皆さんとも情報交換をされていた。
上の写真をクリックすると、ブログにリンクする。

また、東京大学で江戸東京野菜の高井戸キュウリを栽培していることを知ると、同機構技術職員の手島英敏さんの了解を得て圃場に飛んできた。
一方、大熊さん(右端)も熱心で、野菜の日(8月31日)に行われた三國清三シェフとのトークショーに来てくれたのをはじめ、六本木農園で開催された、スローフードの勉強会にも顔を出され積極的に、渡辺監督や参加者との交流を図って・・・
ドキュメンタリー映画「よみがえりのレシピ」の上映協力券を買い求めたようだ。
10月20日(土)より、渋谷ユーロスペースで実り豊かなロードショー!
特別鑑賞券 1,400円 発売中 !