友人の前場大樹さんから電話をもらった。
浅草の会席料理処、” 茶寮「一松」” から、江戸東京野菜を積極的にメニューに取り入れたいと相談があったので、時間が取れないかと云う。
ありがたい話なので日程調整をし、前場さんと、浅草寺の大提灯の下で待ち合わせた。
先に到着、大提灯の下がった雷門 (仁王門)前は、今日も外人など観光客で混雑していた。
人をかき分け、提灯を下からのぞいたら、金龍(金龍山浅草寺) が彫られていた。

程なく着いた前場さんの案内で、大提灯前の雷門通りを上野方面に歩く、左角に「久保田万太郎生誕の地」の石碑を左に曲がった右角、” 茶寮「一松」” に着いた、雷門から5〜6分だ。
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雷門通りから一本南に入ったところだから、雷門前の喧騒とは、打って変わって静かで落ち着いた佇まい。
女将の山口清子さんと、同社営業企画・広報の中島照乃部長に迎えていただいた。
女将は、浅草の歴史からして、ここで江戸東京野菜の料理が、ランチで気軽に食べられるならお客様にも喜んでもらえるのでは・・・。と云う。
ありがたいことだ。
伺った日は天気も良く暑かったので、冷えた柚子ジュースを出していただいた。
コラーゲン入りの「花ゆず」で、おもてなしの心が伝わる
浅野一弘料理長が作っていただいたお料理は、
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現在ランチとして出されている「松籠弁当」で、リーズナブルな価格(2,100円税サ込) で、観音様のお参り前後のお客様などに召し上がっていただいているようだが、吟味された食材で、目にも美しく食欲をそそる。

瓢亭玉子
酢取り茗荷
千住葱鶏味噌田楽
自家製のカラス鰈の粕漬けは、脂が乗って、身離れもよく旨みがギュッと濃縮して美味しかった。
酢取り茗荷も美味しかった。
江戸東京野菜では今年から「早稲田みょうが」が復活した。

湯葉フライ・トマト
ソース
亀戸ダイコンを市松模様にして、しそと秋田の銘柄豚"八幡平豚"で巻いた・・・、お店の「一松」とかけた名物料理。
ズッキーニ・木ノ芽
共地あん
一、枝豆豆腐
くこの実
美味出汁ゼリー掛け
江戸東京野菜には、今話題の寺島なすがある。
隅田川の対岸、東向島(寺島) が産地で、江戸の頃、浅草周辺の前栽物市場では、吾妻橋を渡った本所中之郷竹町青果市場(墨田区吾妻橋1-15)や、区役所の北にあった、本所中之郷瓦町青物市場(墨田区吾妻橋1-24)にも出荷されていた。
加熱するとトロミの出る寺島なすは喜んでいただけるだろう。
現在、浅草の金竜小学校で寺島なすや亀戸大根、練馬大根が栽培されていることは、当ブログで紹介している。
一、小松菜と薄揚げ煮浸し、(右下)
胡麻
一、じゃこ御飯(左下)
一、 汁・香の物(右上)
「吉原うど」は、吉原切りと云って、うどの皮を厚めに剥いて手幅長さに切り 酢水でアク抜きして、これを白煮したもので、産地名ではない。
江戸東京野菜には、素材として「東京ウド」がある。
また、小松菜は、産地の江戸川も近いことから、江戸東京野菜の「伝統小松菜」なども懐かしい食感を楽しんでいただけると思う。
香の物も、江戸東京野菜では白首の大根各種が利用できるし、江戸時代の漬菜・三河島菜などは、白菜以前の漬物の歴史がある。
これからは、品川カブなども話題になる野菜だ。
浅草の、待乳山聖天には、大根を奉納する文化があるが、今では白首大根が手に入りづらいために青首大根になってしまったが、荷崩れしない、練馬ダイコンや伝統大蔵大根のふろふき大根は絶品だ。

どれも手が込んだ料理で、松籠弁当で充分だったが、女将の気遣いで、御造りと、ほうじ茶のアイスクリームもごちそうになった。
今回は、江戸東京野菜を使うとしたら、と云うことで余計なことを書いたが、江戸東京野菜は季節限定の旬が味わえる野菜なので、一品でも活用頂けれは、浅草の歴史を背景にお客様には喜んでいただけるはずだ。
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畳の部屋も最近は、高齢化で椅子席にするなど、おもてなしの心が伝わってくる。
、” 茶寮「一松」”のお料理は美味しかった。
女将の山口さん(中央)、中島照乃部長(左)、仲居のみつさん(右)には、雷門通りを曲がるまで見送っていただいた。
女将さん、中島部長、ご馳走様でした。
浅野料理長には、お会いできなかったが、江戸東京野菜は固定種だから、ご利用いただくとなると、個性的で味が濃く、揃いが悪いのが特徴だということをご理解いただかなければならない。
早速、同店への流通について市場と相談している。
少しでも江戸東京伝統野菜たちが活躍できる場をご提供できればと願います。
帰国後
〜〜やっぱり
〜〜〜〜〜どうしても
日本らしい味に
憧れます(* ̄。 ̄*)。。。oO
予約を入れたほうがイイのかな〜〜ぁ