2012年12月13日

JA高知はた女性部のみなさんがリーダー研修として浅草で江戸東京野菜を食べ、学ぶ。


JA高知はた女性部(宮脇眞弓部長) リーダーのみなさんが、12月10日、東京にお越しになった。
JA高知はたは、県西部の四万十流域で温暖な気候を生かして、水稲、野菜、花き、柑橘、等の栽培をされている。

東京は快晴、穏やかな日和だったが、高知は雪だったとか。
JAから高知空港まで2時間以上かかるようだから7時35分発の全日空に乗るのに、皆さん3時起床だったようだ。お疲れ様。



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1ヵ月以上前に、Nツアーから、講演の依頼が入った。
高知の皆さんには、今年1月にJA四万十女性部の方々とお会いしていて、錦糸町の会議室で江戸東京野菜の話を聞いてもらい、小松菜の収穫を江戸川で体験していただいたことがあった。

今回は、浅草の茶寮「一松」で江戸東京野菜を使った昼食をとってから江戸の野菜文化「江戸東京野菜を学ぶ」を聴いてもらう。
一行には、同JA女性部の事務局・池内美代さんと、同JA旅行センターの山岡力氏が付き添っていた。

また、皆さんが来る前に、パソコンやプロジェクターのセッティングには 株_協観光 グリーンツーリズム・教育旅行課の前場大樹さんが担当、司会もして紹介してくれた。





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皆さんは、羽田から銀座1丁目にある高知県のアンテナショップ「まるごと高知」へ。
リーダー研修として地元の農産物が東京でどのように売られているのか、顧客の反応はなど、皆さん熱心なものだから、次の目的地、待乳山聖天の観光は削ってアンテナショップでの研修に当てたようだ。

上の写真をクリックすると「まるごと高知」へリンクする。

「まるごと高知」から柳通りを北西に500m、JR有楽町駅のガードをくぐると、東京国際フォーラムだが、そこは土佐藩主山内家の上屋敷があったところだ。



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JA高知はた女性部・宮脇眞弓部長(JA高知女性組織協議会会長・JA高知はたの経営管理委員・JA高知県中央会理事) さんを先頭に総勢18名のリダーのみなさんがお見えになっていて、会食には同席させていただいた。

宮脇部長はJA高知女性組織協議会会長をされているので、年2回は上京されるようだが、お忙しいから毎回羽田と会議室の往復で、今回の研修は楽しみにされていたようだ。

今度はゆっくり東京の農業もご視察くださいとお願いした。




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上の松籠ランチをクリックすると、メニュー。




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一、カラス鰈粕漬け
   瓢亭玉子 焼栗
    千枚蕪柚香漬け


カラス鰈の粕漬けは、脂が乗っていて美味しい。



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一、八幡平豚市松しそフライ
湯葉フライ・トマト・ソース

一、 大蔵大根風呂吹き
 葱、粟麩・鶏味噌



上の写真をクリツクする。
江戸東京野菜の「伝統大蔵大根」は、
練馬大根の秋詰まりと晩丸大根の交雑で生まれたとされ、2年前から固定種が復活された。
肉質が緻密で煮崩れしないところから、おでんの具や、風呂吹き大根に料理される。




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浅草寺の裏にある待乳山聖天観光は急遽パスしたようだが、

上の絵をクリツクする
待乳山聖天は金龍山浅草寺の支院で、「巾着」は財宝で商売繁盛、お金が貯まる。
二股大根は夫婦和合、縁結び、子孫繁栄を表している。

祈願するには大根を奉納するのが特徴。現在は境内で販売している大根を購入して奉納する。
大根は清浄、淡泊な味わいと、体の毒素を中和して消化を助ける働きがあることから、祈願に用いられている。

毎年1月7日が大根祭で、元旦から奉納された大根を風呂吹き大根にして、2,000食が振る舞われるので、浅草の風呂吹き大根は名物と云っていい。



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一、 うど・わけぎ酢みそ和え
 白餅
一、 豆乳豆腐
 亀甲あん・とんぶり


上の写真をクリックする
江戸東京野菜の「東京うど」と「わけぎ」
東京での、ウドがどのようにして栽培しているかは、パワーポイントで説明した




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一、お造り


花穂は、つまものとして江戸東京野菜のひとつ。奥多摩にはワサビがある。

一、芯とり菜薄揚げ煮浸し


上の写真をクリツクする

江戸東京野菜の「芯とり菜」と「花穂(紫蘇)」
芯とり菜は、日中国交が正常化する前、中国野菜がなかったことから唐菜やちりめん白菜の芯の部分だけを、中国料理で高級食材として使っていたことから、その名がある。
現在では、若採りで、癖の無い味わいの野菜として使われている。

花穂は、シソの花を咲かせたもので、つまものとして、足立区の農家が栽培している。
つまものは、刺身を美しく引き立てる他、解毒効果からも利用されていて、江戸の文化を伝える和風ハーブと云っていい。



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白飯
汁・香の物
ちりめん山椒


香の物は、写真を撮るのを忘れてしまった。

お料理は、どれも美味しくいただいた。
皆さんも喜んでいただけたようだ。




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お食事の後、少し休憩を取ってからの「江戸東京を学ぶ」と題して、江戸期から始まる野菜文化について、1時間お話をさせてもらった。

現在、全国的に伝統野菜が見直されている。
土佐の伝統野菜としては、「入河内大根」という赤首大根が珍しい。「十市なす」「十市在来シシトウ」

「弘岡かぶ」、「お大師なす」、「焼畑のかぶ」等もあり、地域の食文化を生み出していているようだ。
地域の文化遺産で、貴重な遺伝資源を内在している伝統野菜を見直すきっかけになればありがたいことだ。

伝統野菜は、流通に向かない野菜だけにその土地で食べるのが一番美味しい。
高知には何度か伺っているが、伝統野菜を食べに改めて伺いたいものだ。

予定通り終え、皆さんは浅草から次の目的地、日本橋の老舗めぐりへと向かわれたが、久々の上京だから盛りだくさんの行程で、旅のご無事をお祈りした。

帰りがけに、土佐銘菓 藩侯御愛好の「梅不し」の菓子折をいただいた。
ありがとうございました。

追伸


この度の、おもてなしについては、事前に女将にもお会いしていたことは、当ブログで紹介している。

posted by 大竹道茂 at 00:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 全国の仲間の話
この記事へのコメント
今回も大変ありがとうございました。流通に向かない伝統野菜だからこそ、その土地に行って、味わい、ストーリーをお聞きする楽しみ、奥深さが体感できるのだと、改めて感じました。土佐でも是非、伝統野菜を頂きたいと思います。伝統野菜を目的にするだけでも素晴らしい旅ができそうです。
Posted by ぜんば at 2012年12月13日 00:12
いま、わたしたちが暮らしている大洲市のはずれから四万十市まで2時間くらい。あの辺も何度か訪れています。伝統野菜を四万十で再発見するなら、ぜひ、「出荷」ではなく、よそからその味を尋ねて人が訪れるようにしてほしいですね。あの辺はお魚もとても美味しいですから、組み合わせて、美味しい料理に仕立ててほしいと思います。
Posted by 土井 利彦 at 2012年12月21日 17:14
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