2010年01月01日

【1月号】 早春の香り、東京ウド


新春を寿ぎ、穏やかな新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。我が家では、正月の一品にウド料理は欠かせない。ウドは平城宮跡の近くから出土した木簡にも書かれているなど古くからある野菜だが、ウドの軟化栽培が江戸に伝


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わったのは文化年間(1804-18)に練馬の石神井に伝わり、また一説には文政年間(1818-30)に杉並の井荻村に伝わり「井荻ウド」と呼ばれていた。戦後、東京では関東ローム層を利用した穴蔵栽培法が開発され、現在、「東京ウド」「立川ウド」のブランドで取引されている。真っ暗闇に真っ白なウドが林立する幻想的な光景が、収穫作業とともにテレビでも映し出されるものだから、消費者は、穴蔵にタネを蒔くものと思い込んでいる消費者が結構いる。ウドは春に畑に芽株を植え込む。 夏には大きく成育し、秋には花も咲く。そして、冬になり霜が降れば、霜げて地上部は枯れてしまう。枯れてもしばらくは畑に放置されるから、「収穫もしないで、枯らしてしまった」と、都会には批判する人もいる。しかし、これがウド栽培の重要なポイントだ。 春になったら芽生える芽をたくさん付けた根株を休眠させるための手段で、その後、掘り出して保冷庫に貯蔵する。そして、出荷時期に合わせて、3〜4メートルの地下に掘られた穴蔵に根株を植え込み。 温度をかけて目覚めさせると、春が来たかと真っ暗闇で発芽、生育するものだから、真っ白な肌のウドが生まれる。また、ウドはウコギ科で、朝鮮人参と同じ仲間だ。秋に咲く花をてんぷらにしたり、サッと湯がいて酢味噌で食べるとオツな味だ。たくさん食べるものではないが、珍味といっていい。そんな話を山形の庄内でしたら、ある人が、「子供の時に、親から毒だから食べるなと云われたが、食べられるのか?」と真面目に質問された。子供には食べさせたくない何らかの事情があったのだと思うが、うまい。
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